アメリカ製作セミドキュメンタリー映画『Nanking』

画像 最近、独仏中合作で製作された南京のシンドラーとも言われる人物を描いた『ジョン・ラーベ』が日本で公開されないことが話題になっている。本作品もジョン・ラーベら1937年南京事件の際、中国人保護にあたったジョン・ラーベをはじめとする欧米人の活躍に焦点をあてたセミ・ドキュメンタリー映画。長年AOLのエグゼクティブを務めてきたテッド・レオンシスが、AOL退任後、プロデューサーとして映画製作に乗り出した第1作ということを考えると、本作品がアメリカ社会の中の異端的な見解を示しているとは考えづらく、アメリカを中心とする「国際社会」のなかの多くの人々が南京事件をどう見ているのか、その平均的な見解を示した映画と考えられるだろう。

 基本的には中国系アメリカ人であるイリス・チャン(1968-2004)が著した"The Rape of Nanking"(1997)の内容に依拠しながらも、南京事件の生存者(中国側、日本側双方)のインタビューを含め、さらにジョン・ラーベら現在生存していない8名の人物については、彼らの日記、書簡、その他文献で彼らが記述した証言内容を、8名の役者に彼らの役を割り当てて読ませ、さらに当時の記録映像等を交えて再構成している。

 基本的な内容としては当時ドイツのシーメンス南京支店長だったジョン・ラーベらドイツ、アメリカの欧米人たちが、母国の政治的立場にかかわらず団結して国際安全地帯を宣言し、そこに逃げ込んだ中国人を日本軍の虐殺から保護したこと、日本軍は数万名の中国軍に投降されてもそれだけ多数の捕虜を引き受ける能力がなく、殺すしかなかったこと、それで中国軍兵士は変装して民間人に紛れて逃げようとしたため、日本側は民間人と兵士の区分がつかず、無差別虐殺に及んだこと、さらに日本軍兵士による強姦が多発し、国際安全地帯で声明を助けられた中国人の中でも、事態が鎮静化し安全地帯が解除され、外へ出たとたん日本軍兵士に強姦されたケースがあったこと、そして東京裁判で南京事件の被害者が20万人以上と認定されているにもかかわらず、日本人の多くはその数字を誇張されたものだと信じている、といったことが証言を交えて主張されている。

 監督のビル・グッテンタークとダン・ストゥールマンは9.11旅客機突撃事件を描いたドキュメンタリー『Twin Towers』(2002, 日本未公開)でアカデミー賞(短編ドキュメンタリー賞)受賞(グッテンタークは監督&プロデューサー、ストゥールマンはプロデューサー)。また本作品は2007年サンダンス国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー編集賞を受賞。日本未公開。

原題『Nanking』監督 Bill Guttentag & Bill Sturman
2007年 アメリカ映画

DVD(US版)情報
販売: Image Entertainment 画面: NTSC/16:9(1:1.78) 音声: Dolby5.1/2 英・中国語 本編: 90分
リージョン: 1 字幕: 英/西語 片面一層 2008年4月発行 希望価格$27.98















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    Excerpt:  2009年ドイツ、フランス、中国の合作によってつくられた作品。「南京のシントラー」と呼ばれるジョン・ラーベの活動を描いている。香川照之、杉本哲太、ARATAら日本人俳優が出演にも拘らず、日本の配給会.. Weblog: yohnishi's blog (韓国語 映画他) racked: 2011-08-19 08:31