yohnishi's blog (韓国語 映画他)

アクセスカウンタ

zoom RSS 酒井啓子氏の慧眼に全面的に賛成

<<   作成日時 : 2014/03/30 08:45   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

 中東研究者の酒井啓子氏が2014.3.27付の朝日新聞オピニオン面の「明日を探る」というコラム欄で「日本不信、誤解で済まない」というコラムを載せている。
 その中で日中戦争は起らないだろうという楽観論を諫めて、過去深刻な国際軍事衝突の多くは偶発的な衝突から起きたとし、さらに次のように論じている。
「偶発的な衝突の原因として危険視されているのは、関係諸国のナショナリズムに突き動かされた非合理的な行動だ。そしてその懸念は、日本に向けられる。安倍総理の靖国参拝、村山談話の見直し発言、ダボス会議での第1次世界大戦への間違った言及などがそれだ。こうした日本の行動を見ると、むしろ関係悪化を挑発しているのは日本ではないか、というのが国際社会の反応だ」
 これに対して国内では「『国際社会の誤解を解く必要がある』とよく言われる。だが海外の危惧はただの誤解だ、広報を上手にやればいい、程度にしか考えていないことが、怖い。耳障りな意見は聞かなければいい、という空気が、メディアも含めて蔓延している」と論じている。そして「『国際社会に信頼された日本像』を日本が自ら崩していることに、国際社会は不安を抱いている」と結んでいる。

 この酒井啓子氏の意見に全面的に賛成する。欧米を代表するフィナンシャルタイムズやニューヨークタイムズなどのメディアは、いずれも社説等で安倍政権の危うさへの危惧をにじませた報道を行っている。日経ビジネスオンラインに掲載されたビル・エモット氏のコラムは、まさにここ最近の欧米の安倍政権に対する見方の変化のありさまを典型的に綴っている (私に言わせれば、安倍政権の危うさに気づくのが遅すぎると思うが)。

ビル・エモット 「世界が憂う「アベノミクス」の行方 -靖国参拝で高まる日本への懸念と苛立ち」
2014.1.29 日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140117/258404/

 第2次安倍内閣発足時に、欧米のメディアの好意的見方は、安部個人というより、リベラルから右派に至る多様な意見を抱えていた自民党に対する信頼に支えられていたと思う。しかし、近年の自民党は安倍政権に対する党内批判をしにくい空気に支配され、もはやかつての自民党ではなくなっている。
 アメリカも安倍総理の靖国神社参拝を巡って、極めて異例の「失望」という表現を使って反対を表明した。これに対して一部の国内メディアは、アメリカの安倍政権メンツ潰し回避の配慮を悪用して、それがあたかも大したことでないかのように解釈して報道した。だが、この表現は同盟国に対する最大限に近い非難声明と見るべきだろう。
 3.14に安倍総理は河野談話維持表明に追い込まれたが、おそらくアメリカから日本の挑発によって日中軍事衝突を起こしたら、アメリカは日本を支援しないぐらいの恫喝を受けてやむを得ず表明したのだろう。もちろん、仮にそのようなことがあったとしても、そんなことを公表したら、それこそ中国の軍事的介入を招きかねないので、水面下で日米間にどのようなやりとりがあったかは明らかにされないだろう。
 なお2007年第1次安倍内閣当時(当時アメリカ側はブッシュ政権)にも安倍総理は同様の表明に追い込まれているので、この問題についてはアメリカのどの党の政権であっても、姿勢は変わらないだろう。

"A Conversation With Shinzo Abe" The Washington Post 2007.4.22
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/04/20/AR2007042001930_pf.htm

 いずれにせよ、日本が欧米国際社会の一員にとどまろうとする限り、河野談話の取り消しはできず、まして東京裁判「史観」の撤回やカミカゼ攻撃の正当性を国際的に認めさせるなどあり得ない。硫黄島の戦いを映画で日本側に好意的に描いたクリント・イーストウッドであっても、栗林司令官を「特攻精神」とは極めて縁遠い合理主義者と描き、「特攻」を明確に否定している。あり得るとすれば日米軍事同盟を強化し、日本の対米従属を強化することのみだ。つまり「戦後レジームからの脱却」は日本が欧米国際社会の一員にとどまる限り不可能なのだ。

 アメリカは東アジアの高い成長力を取り込もうとTPPなどの戦略を立てている。そのコアにあるのが中国であることは間違いない。だが一旦、日中戦争が起ればそのもくろみは全て水泡に帰す。勿論、日中戦争が起るとすれば、その責任は日本だけではなく中国にもあることは明白である。それでも、今のアメリカにとって見れば、安倍政権はいつ爆発を起こすかもしれない「自爆テロリスト」に見えているだろう。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
酒井啓子氏の慧眼に全面的に賛成 yohnishi's blog (韓国語 映画他)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる