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zoom RSS 『ぽっちゃり革命』 - 日本出資、位置づけ不明の韓国映画

<<   作成日時 : 2013/07/14 08:35   >>

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画像 とにかく痩せてなきゃ、スタイル良くなきゃ、女じゃ、人間じゃない... という韓国社会に一石を投じるか... との期待で見た韓国映画。痩せてるばかりが魅力じゃない、というラブコメディなのだが... ありゃ、ま、脚本家は日本人。韓国人じゃ、やっぱりこういう発想にならないのね...

 スタイル抜群のファッションモデルとして活躍するド・アラ(イ・ソジョン)。彼女は目の前に、太った男性スタッフが横切っただけでも不愉快になるのだった。それもそのはず、同居している弟(タク・トゥイン)は食っちゃ寝、食っちゃ寝、のカウチポテト族。その弟の無様に太った姿が許せないのであった。
 ある日、一緒に仕事することになった写真家、カン・ドギョン(イ・ヒョンジン)に、彼女は一目惚れ。セクシーな私が迫れば必ず落ちるはず、とアラは何とかデートに誘おうと色々手を尽くすのだが、一向に乗ってくる気配がない。
 そんな筈はない、おかしい、何かあるはず、と勘ぐるドアラ。たまたまカフェから出ようとすると、近くに座っていた男(イ・ジェヨン)が突然言う。「傘を持っていけ」。こんなに晴れているのに何を馬鹿な、とカフェを出たところ、誤って水を掛けられ、水浸しに。さては、さっきの男は占い師... と覚ったアラは、その男にカンのことを相談すると、男はカンの調査を約束する。

 数日後、約束通り再びカフェに会いに来たアラに、占い師はカンの過去の恋人の写真を見せ、彼の過去の恋人の共通点があるという。つまり皆太めだと言うことである。そしてアラが太っていないから魅力的に見えないのだと宣告する。

 何を馬鹿なことを、と最初は一蹴したアラだが、しかし一向に結局カンとの進展がはかばかしくないのを感じたアラは決意する。太るのだ...

 似たようなテーマで、大ヒットした韓国映画として『美女は辛いよ(カンナさん大成功です)』が挙げられるが、これは日本の漫画の翻案であった。で、この作品も脚本を見ると... やっぱり日本人(樋渡ユカコ)。韓国のサイトを調べてみると、どうやら日本の映像プロダクションである夢建設機構(http://yumeplaza.my-store.jp/)が企画し、韓国で韓国人スタッフを起用して製作した映画らしい(韓国側製作社はマウンテン・ピクチャーズ)。他に『口裂け女リターンズ』『Star 光る愛 (스타 : 빛나는 사랑)』『海に降る雪(설해)』という映画を製作しているようだ。『口裂け女リターンズ』は国内映画で昨年公開。残りの三作はいずれも韓国で作っているようで、本作と『Star 光る愛』(監督には、イ・ジュンギ、宮崎あおいが出た『初雪の恋』のハン・サンヒを起用)は2012年公開済み。『海に降る雪』は『同感(リメンバー・ミー)』のキム・ジョングォン監督を起用して、今年あたり公開の予定らしい。

 韓国の既成観念を転覆させるコンセプトとしては悪くない。ただド・アラが魅力的かというと今ひとつ。それに太ったといってもちょっと太め程度で、インパクトがあるかというと、明らかに『美女は辛いよ』の特殊メークによるインパクトに圧倒的に劣る。ストーリー的にも単純で、暇つぶしにはなるかというところ。
 どうせやるなら、デブとスマート、あるいは美人とブスの価値観が全く逆転したパラレルワールド全面展開で、韓国の価値観や既成観念を徹底的にカリカチュアする(フジTV『ピカルの定理』白鳥美麗物語のように)、ぐらいの思い切ったコンセプトが必要に思う。

 ただ、俳優陣に占い師役で『第五共和国』にも出演したベテラン、イ・ジェヨンや、韓流ドラマ『風吹く良い日』(KBS)に出ていたイ・ヒョンジンなども起用できているあたりを見ると、コスト高の日本で三流俳優を起用した三流映画を作るよりは、円高を利用し、韓国で演技力のある俳優を起用して、コストパフォーマンスのそこそこ高い映画を作ろう、という企画コンセプトのようである。とはいえ、まず良い脚本が必要なのでは、と思わされてしまう。この作品、国内ではビデオも含め公開されていないと思う。あるいは試写会程度は行ったのかな?とはいえ、あまり売れそうのない韓国映画、どこから資金調達して作っているのだろうか?日本の金余り金持ちの道楽?

 国内で『ぽっちゃり革命』のグッズも販売しているようだが、果たして売れているのだろうか?

 本作品は、2012年7月2日韓国封切り。韓国観客動員数は僅か557人(KOBIS 2012年データ)と、文化祭で上映される学生映画並み。

 なお、本作品は韓国のWeb連載漫画「ダイエット」(http://cartoon.media.daum.net/webtoon/view/dieter) からの一部場面の剽窃疑惑が持ち上がり、その場面が削除されたようだが、日本人の脚本家がそれを知っていたとは思えない。ただ「ダイエット」の方も映画化計画があるようなので1) 敏感に反応されたのではないだろうか。

 監督のミン・ドゥシクは映画、TVドラマで共同演出、助監督の経歴があるが(『間にて』(2009)共同監督、ドラマ『ジャングルピーチ2』共同演出、『ジャングルピーチ2 劇場版』共同演出等)、履歴の詳細不明。

原題『통통한 혁명』 英題『Plump Revolution』 監督:민두식
2012年 日本=韓国映画 1:1.85 87分

1) 韓国経済紙 2013.6.2付記事「Web漫画原作映画発射、『ミセン』『隠密に偉大に』等封切り相次ぐ」
http://www.hankyung.com/news/app/newsview.php?aid=2013060297751
による。

▼日本版DVD 2014.2.5リリース

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