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zoom RSS 韓国ドラマ『風吹く良き日』と映画『ヘファ、ドン(短い記憶)』

<<   作成日時 : 2012/06/09 14:26   >>

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 家内が友人よりKBS毎日ドラマ『風吹く良き日』を録画したもの(もちろん日本のBSだかCSで放映したバージョン)を借りてきて見ることになった。
 主人公は、役所に勤務する夫婦+息子二人、娘一人、夫の母と、長男の息子のチャン一家。子どもや孫の名前が、長男テハン、次男ミンググ、孫ドンニプ、娘マンセ、と4人合わせて大韓民国独立万歳の駄洒落になっている。
 これにテハンのガールフレンド(→嫁)であるクォン・オボク、ミンググの女性の友達ソルジ、妻の友人で孫ドンニプの通う幼稚園の先生であるイ・ガンヒ、テハンの昔の恋人でドンニプの実母のチェ・ミラン、その父でグリーン乳業のチェ会長、マンセの恋人でカン・サンジュンとその父母で、テハンが勤務するウェルビーイング乳業会・社長夫妻が絡む。
 なお、以前アン・ソンギ主演の同名の映画があったが、それとは全く関係がない。

 メインは当初はテハンとオボクを巡る関係だが、後半それぞれの子供たちがそれぞれ問題を起こし、大きな群像劇へと発展していく。

 このドラマのおもしろさの一つは韓国人の典型的な思考パターンが垣間見られること。例えば、ウェルビーイング乳業で、ライバルのグリーン乳業がアメリカの粒アイスクリーム会社と業務提携をすると聞くと、社内で、自力で新規開発すべきだと、グリーン乳業の契約を横取りすべきだとの主張が対立し、横取りを主張したテハンが見事契約の横取りを成功させて一躍業績評価が上がる。
 きっと日本の会社だったら、苦労してでも一から自社開発しよう、というのが正論になりそうだが、そうでないところが面白い。たぶん、その半分は事大主義。中国ならぬ今アメリカのものなら無条件に良いという信仰があると思うが、もう半分はやはりスピーディ経営至上主義。自社開発している時間がもったいないから、技術は買ってくりゃいいじゃないかという発想だろう。
 このあたりは以前の本ブログの記事で指摘した韓国企業の発想に通じるものがある1)。しかし、やはりグローバリゼーションの時代においては、地道に頑張れば良いじゃないかという日本企業的発想よりか、スピーディに事を進めるためには買ってくればよい、という発想の方が「正解」なんだろうな、とも思う。
 ろくな準備もなく、怪しげな投資話にすぐ乗っては性懲りもなく繰り返し失敗する人たちも出てくるが、そういう人物、実際に韓国にいるので、これもリアル。
 それに出てくる人物、出てくる人物、皆反省しない。長男のテハンを始めとして、失敗して口先だけ反省するとは言っても、また性懲りなく同じパターンの失敗を繰り返す。物語的キャラクター設定がクリア(ぶれない)とも言えるのだろうが、あるいは韓国人やっぱり反省が苦手?
 
 それと韓国歴史ドラマの山あり谷ありまた山あり谷ありの、上昇転落を繰り返すパターンが、うまく応用されている。それが、ことを起こすのはテハン、ミンググ、マンセの三人の子供たちなので、ある子がうまくいっているとき、別の子はどん底と、一種の「物語対位法」とも言うべきストーリーラインを紡ぎ出している。

 それからやはり最後に積もり積もった積年の「恨」晴らしがあるという、これも韓国ヒットの公式をきちっと踏まえている。

 その一方で革新的・啓蒙的側面も見受けられる。チャン一家は、一見伝統的な韓国家庭に見えるが、実は後に明らかになるように、実は必ずしも血がつながっているわけではない。このあたりは、血縁に執拗にこだわる韓国伝統社会に対する意識変革を啓蒙していると思われる。これは本ドラマばかりではない。ネット上の質問掲示板などで、最近の韓国ドラマを見ていると養子の話がよく出てくるのですが、韓国では養子が盛んなのでしょうか、などという質問があがっているのを見たことがあるが、そんなことはない。むしろ急速な少子化で、血縁ばかりこだわっていると、このままでは韓国社会がたち行かなくなるという危機意識があって、意識変革を啓蒙しなければという制作者側の問題意識の結果ではないだろうか。

 実は、そのあたりの家族関係の基本設定が、実は韓国映画『ヘファ、ドン(公開邦題:短い記憶)』に酷似している。本ドラマは韓国では2010.2から半年間にわたって放映されたようだが、『ヘファ、ドン(公開邦題:短い記憶)』が影響を受けていたのか、それとも製作段階でお互い情報を知っていて設定に影響を受け合ったのか、はたまた全くの偶然の一致だったのか...?

1)「日本人技術者争奪戦とは言うが... 」(当ブログ)
http://yohnishi.at.webry.info/201202/article_5.html

韓国ドラマ「風吹くよき日」BS日テレ公式サイト
http://www.bs4.jp/drama/kazefuku/story/index.html

『ヘファ、ドン(短い記憶)』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/201203/article_1.html

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