テーマ:パレスチナ

神風特攻隊とイスラム「自爆テロ」をつなぐもの (2)

 そこで、先日からカミカゼとイスラム「自爆テロ」の関連を探していた。もちろん日本語の文献は期待できないので、英語で何かないかとGoogle Scholarをあさっていたところ、こんな論文を捜し当てた。  「正義のための死」、著者はパリ大学心理分析・医学・社会研究センター教授(精神病理学)のベンスラマ(Fethi Benslama)…
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神風特攻隊とイスラム「自爆テロ」をつなぐもの (1)

 先日、9.11は世界貿易センタービルに「自爆テロ」攻撃の旅客機が突撃して多数の死者が出てから12周年だった。当時この「自爆テロ」は国際的には"Kamikaze Attack"と報じられ、それに対し、日本のメディアからは「神風」とイスラム「自爆テロ」とは関係ない、一緒にしないでくれ、との反発の声が発せられたように記憶している。  …
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『Salt of This Sea』 - パレスチナの「女・大島渚」による政治風刺ドラマ

 パレスチナの映画監督アンヌマリー・ヤシールによる、パレスチナの置かれた政治状況を風刺する劇映画。彼女の初長編劇映画でもある。国内では、パレスチナの政治風刺ドラマと言えば、すでにエリア・スレイマンの『D.I』.が紹介されているが、作風的にはスレイマンがパレスチナ・コメディ映画界のパゾリーニだとすれば、ヤシールは、パレスチナの女大島渚、と…
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『レイラの誕生日』 - パレスチナの生活感覚をユーモアで描く

 ヨルダン川西岸、パレスチナ自治区の不条理な日常生活を、厳格な元法律家であるタクシー運転手と、彼の遵法意識が空回りしてしまう不条理な生活環境とのフリクションを通してブラックなユーモアを以って描いた作品。ブラックではあるが、最後の後味は悪くない。ケ・セラ・セラで生きざるを得ない、人々のしたたかな日常生活感覚が明るく活写されている。 …
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カトリーヌ・ドヌーブが戦禍後のレバノンを行く 『Je Veux voir (私は見たい)』

 一言で本作品の内容を言えば、カトリーヌ・ドヌーブが空爆後のレバノンを行くセミ・ドキュメンタリー。  以前紹介した『戦禍の下で』でも描かれた、2006年8月のイスラエル軍によるレバノン南部の空爆の後、フランスの大女優、カトリーヌ・ドヌーブは、空爆後のレバノンを見たいと言い出す。周辺の人々は、あなたのようなVIPが行くには危険すぎる…
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パレスチナ版『羅生門』? イスラエル映画『AJAMI』

 アジャミとは、イスラエル、テルアヴィヴ近郊のジャッファ(Jaffa)にある地区名。そこはどうやらユダヤ人、キリスト教系パレスチナ人、イスラム教系パレスチナ人が混住している地区らしい。この地区で起こる一連の出来事を、それぞれの視点から描くことで、相互の立場や世界観の齟齬を描き出そうという野心的な作品。  イスラム系パレスチナ人であ…
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『D.I』のエリア・スレイマン監督最新作『Le Temps qu'il reste』

 2009年カンヌ映画祭競争部門出品作。エリア・スレイマンの家族と自身の自伝的要素を盛り込みながら、一家族からみた1948年イスラエル建国から現在までの、自分たちの土地に留まりながらも、その「国」におけるマイノリティとして暮らさざるをえない、イスラエル国籍を持ったパレスチナ人の一家の物語。  映画は、まず死を間近に控えた母親に会う…
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イスラエルとの紛争を扱わなかった初のパレスチナ映画 『ATASH - 渇き』

 パレスチナ人の映画監督、Tawfik Abu Waelによるパレスチナ人の家父長的家族関係を問題にした映画。パレスチナ映画といえば、海外に紹介される多くの作品は対イスラエルとの関係を問題にした政治的な作品であるが、本作品はそのような意味での政治性がないという意味で、パレスチナ映画としては異色の作品となっている。  アブ・シュクリ…
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アリ・フォルマン監督『戦場でワルツを』

 1982年のイスラエル軍によるレバノン侵攻に一兵卒として参加したはずの、アリ・フォルマン監督自身の、侵攻の際の記憶の欠落を一つ一つ探し出すことで、改めて自分自身の戦争責任に気付いていくというアニメーション映画。 あらすじはたとえばGoo映画(http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCS…
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パレスチナ人のアメリカ移民生活を描く『Amreeka』

 パレスチナ系女性監督Cherien Dabisの手による、アメリカに移民したパレスチナ人の孤軍奮闘を描く作品。  ムナ(Nisreen Faour)は、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区で息子ファディ(Melkar Muallem)、母親と暮らすシングルマザー。夫は女を作って家を出奔。銀行に勤めて生計を支え、息子にはより良い教…
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ミシェル・クレイフィ監督 『3つの宝石の物語』 -パレスチナ映画-

 1994年製作のガザを舞台にしたパレスチナ映画。ガザを舞台にした劇映画としては初めて製作された作品。監督は『ガリレアの結婚』、『ルート181』のミシェル・クレイフィ。  舞台はガザ近郊の海沿いのパレスチナ難民キャンプ。そこに住む少年ユセフ(モハムド・ナナル)は現在母と姉の三人暮らし。父は、おそらくイスラエル抵抗運動をやって、イス…
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『Cup Final』 イスラエル盤DVD

 先日紹介したアラン・リクリス監督の知られざる名作、『Cup Final』のイスラエル(PAL)盤を入手した。画面比は4:3だが(オリジナルフィルムはIMDBによれば1:1.66のようだ)、全台詞にわたってオプショナルのヘブライ語/英語字幕がついている点がありがたい。リージョンコードは2なので、日本国内のDVDドライブでは再生は問題ない…
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エラン・リクリス監督最新作『Lemon Tree』

 日本でも先日彼の作品である『シリアの花嫁』が公開されたエラン・リクリス監督の最新作が本作品。舞台はゴラン高原を離れたが、やはりイスラエル=パレスチナ間の葛藤をユーモアと悲劇性を以って描いている映画。  サルマ(ヒアム・アッバス)は、イスラエル=ヨルダン西岸地域の国境沿いにあるレモン畑を耕して生活している。夫は10年程前に亡くなり…
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エラン・リクリス監督1992年の話題作『カップ・ファイナル』

 この作品も日本でよく知られていない素晴らしい映画作品。先日岩波ホールで公開された『シリアの花嫁』のエラン・リクリス監督が1991年に製作(公開は1992年)した作品で、世界的に評判になったが、国内での上映は1994年のイスラエル映画祭で上映されたのみ。またNHKで放映されたこともあるようだ。  物語は1982年、イスラエルのレバ…
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パレスチナ戦禍の状況を生々しく描く『戦禍の下で』

 とにかくぜひ見てほしいと強力に推薦したいのが本作品『戦禍の下で(英題: Under the bombs)』。2006年8月のイスラエルによるレバノン南部空爆後、行方不明になった息子を探す母を通しパレスチナの戦禍を描く作品。  あらすじ自体は比較的単純だ。ドバイからゼイナ(ナダ・アブ・ファルハ Nada Abu Farhat)とい…
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パレスチナ女性が置かれた立場を寓話的に描くレバノン映画『ラミアの白い凧』

 レバノン映画といえば、最近(2009年1月)『キャラメル』がセテラ・インターナショナルの配給で一般公開されたが、本作品も『キャラメル』同様、アカデミー賞外国語映画賞のレバノン代表映画に選定され、またヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した2003年作品。レバノン=イスラエル国境地帯のイスラム教ドゥルーズ派の村に住むある少女を主人公に、ア…
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ゴラン高原の政治的葛藤に翻弄される人々を描く『シリアの花嫁』

 イスラエルのエラン・リクリス監督によって製作された、ゴラン高原のイスラム教ドルーズ派の人々を描く映画。エラン・リクリスは1994年に撮った、捕虜となったイスラエル兵とパレスチナゲリラを描いた『カップ・ファイナル』で当時イスラエルのボックスオフィス1位を記録するなど、パレスチナ人とイスラエル人の関係に焦点を当てた作品を製作している。彼が…
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クレイフィ&シヴァン監督『ルート181』のDVDについて

 本作品は山形国際ドキュメンタリー映画祭2005で最優秀賞を受賞したドキュメンタリー映画。1947年国連181号議決に基づくイスラエル/パレスチナ国境線(実際にはイスラエル、パレスチナ双方から異論が出て、実際の国境線として実施されることはなかった)を旅しながら、人々にインタビューをしていくドキュメンタリー映画。監督は『ガリレアの結婚』(…
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ガザを理解するためのドキュメンタリー映画

 現在、パレスチナのガザでのイスラエルとハマスの緊張が高まっている。この機会に、今まで私のブログで紹介してきたガザ理解に役立つ海外盤DVDのページをまとめて紹介しておく。 『ガザに死す(Death in GAZA)』 http://yohnishi.at.webry.info/200807/article_6.html イスラ…
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ミシェル・クレイフィ監督『ガリレアの婚礼』

 最近でこそぼちぼちパレスチナ映画が紹介される様になってきているが(例えば『パラダイス・ナウ』『D.I.』等)、本作品は20年以上前、1987年に製作されたパレスチナ映画(出資はベルギー、フランス)。おそらくパレスチナからの視点を世界に紹介した最も古い映画の一つであろう。1987年にカンヌ国際映画祭で、国際批評家賞を受賞している。私はこ…
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パレスチナで和平を模索する人々を描くドキュメンタリー 『エンカウンター・ポイント』

 日本で劇場未公開であるパレスチナ事情を紹介するドキュメンタリー映画のなかで是非推薦しておきたい映画を2本挙げるとすれば、今のところ、以前紹介した『ガザに死す』と本作品である(但し『ガザに死す』の方は以前NHKで放映されたらしい)。  本作品はイスラエル人とパレスチナ人の和解を模索する人々を映したドキュメンタリー映画。  200…
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『ガザに死す(Death in GAZA)』 - 監督が命を掛けて撮った最後の映像

 イスラエルとパレスチナの軍事衝突の最前線における模様を子供たちの暮らしぶりを中心に記録したドキュメンタリー映画。本作品を作ったビデオジャーナリスト、ジェームズ・ミラー(James Miller)は、2003年 パレスチナ人による自爆攻撃の最も激しいヨルダン川西岸のナブルス、そしてイスラエルとパレスチナ対立の最前線であったガザ回廊、そし…
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『Iraq in Fragments』 日本語字幕付きDVD発売!

 昨年7月の難民映画祭で日本国内でも公開された『Iraq in Fragments (公開邦題: イラクのかけらを集めて)』の日本語字幕付きDVDがアメリカで発売(2007年10月)されている。この作品はアメリカのドキュメンタリー映画監督、ジェームズ・ラングレー(『ガザ回廊』)がイラクで撮影した(2005年製作)ドキュメンタリーフィルム…
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パレスチナ映画『パラダイス・ナウ』が提起するもの

 『硫黄島からの手紙』は最終的に落選したが、2007年度アカデミー賞外国語映画賞の候補になった。ところでその前年にやはり外国語映画賞の候補になって落選した映画があった。その映画に対し受賞反対運動まで起こったのだが....ご存知だろうか?それが『パラダイス・ナウ』である。  日本では、アップリンクの配給で全国の一部の映画館で上映されたこ…
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パレスチナを描いたドキュメンタリー映画「ガザ回廊 (Gaza Strip)」

 2002年、アメリカのドキュメンタリー映画監督ジェームズ・ロングレイにより製作されたガザ地区のドキュメンタリー映画。2001年ロングレイは第2次インティファーダ真っ最中のガザ地区で、ガザ市民の日常生活に関して、3ヶ月に及ぶ取材を敢行し74分のドキュメンタリー映画に仕上げている。この映画では絶え間ないイスラエル軍の攻撃におびえる市民…
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イスラエルの隔離壁建設政策を問うドキュメンタリー映画「Wall」

 現在イスラエルはパレスティナ西岸およびガザ周辺にて、莫大な国家予算を使い、隔離壁(アパルトヘイト・ウォール)の建設を着々と進行させている。ガザ地区では隔離壁の影響で巨大な刑務所 or 強制収容所と化しているといわれるが、我々日本人にはそれがいったい彼らの暮らしにどういう意味を持つものかが、リアルなものとして感じられない。  この…
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