東京騎士隊(ナイツ) - 海外盤BDしかない日本映画

 1961年、鈴木清順監督による日活のプログラムピクチャー。石原裕次郎に似ているというので、裕次郎の弟分として売り出した和田浩治主演の青春アクションドラマ。たわいのない話だが、十分楽しめる出来となっている。

本作品のあらすじはこちら
Movie Walker
https://movie.walkerplus.com/mv19944/

 和田浩治という俳優は私の子どものころの記憶にはないが、Wikipediaの記述によれば1970~80年代にはすでにバイプレイヤーに回っていたらしい。そして42歳の若さでがんで早世したようだ。1960年代には清水まゆみとのコンビで売り出しており、本作もその一作。
 スポーツに音楽万能でしかも建設会社社長を兼ねるスーパー高校生という主人公の役柄は、たしかに1960年代の少年漫画にもありそうな設定。子供が早く大人になることにあこがれていた時代の証左であり、逆に子供が大人の世界のあこがれない今日ではあまりありそうにない設定である。映画の中で高校生が車を運転しているが、当時はひょっとして18歳未満でも自動車免許が取れたのか?
 映画のストーリーは最初から1/4ぐらい来たところで後の展開がおおむね見えてしまうが、それでもそれなりに楽しませるのは鈴木清順の力量か?
 とくに最後の能のシーンでは明らかだが、そのほか全般の色遣いのセンスは『殺しの烙印』を彷彿させる。プログラム・ピクチャーの枠の中に後年発揮される異能ぶりがすでに封じ込められていたわけか。

 今となっては忘れかけられている往年の名優たちの姿も楽しい。後添えの主人公の母親として出てくる若き日の南田洋子(今となっては晩年認知症になって亡くなった往年の名女優という程度の認識であろうが)。そしてのちに全国の民俗芸能を記録して歩いた小沢昭一の若かりし姿。のちに『仁義なき戦い』で狸爺を演じた金子信雄の端正な姿。よく怪しい「第三国人」役を演じた、悪役として登場する嵯峨善平。全く知らなかったが、かつて外国人役として頻繁に出演した、べらんめい調でしゃべるジョージ・ルイカー(George Luiker)の先生役(のちにオーストラリアに移住したようだ)。そしてムッシュかまやつの若かりし姿。特に予告編では鎌八宏名義で出てくるのが貴重である。

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和田浩治 & 清水まゆみ

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和田浩治

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清水まゆみ

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嵯峨善平

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禰津良子

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南田洋子

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細川近子

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George Luiker

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金子信雄

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ムッシュかまやつ

 ところでBlu-rayはArrow Video(US, UK)から"SEIJUN SUZUKI THE EARLY YEARS Vol.2"として出ているBlu-ray, DVD2枚づつのコンボボックスに収録されている。『けものの眠り』『密航0ライン』『8時間の恐怖』『散弾銃の男』と併せて収録されており、ばら売りはない。1500部限定販売。画質はおおむね良好。そもそも国内盤では本作品はDVDですらない。
DVD Beaverによる画質評価はこちら
http://www.dvdbeaver.com/film6/dvd_reviews_67/seijun_suzuki_early_years_vol_2_blu-ray.htm






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