12月韓国盤DVD化、韓国映画評

 2014年12月に韓国でDVDとして刊行された韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日、分野はシネ21の区分によるもの、評価平均は評論家及び一般ネチズン評価の平均値(満点10点)[下段はDaum]、投票総数は評価投票の総数で( )内は評論家の投票数[下段はDaum]、評論家評価平均はシネ21が選定した評論家の評価平均値、評価幅は評論家の最低評価-最高評価点、代表的な声は、評論家および一般ネチズンによる映画の一行評を見て、筆者がだいたいの傾向と思われるものを記述。

 なお、廉価版DVD再発の映画は除外している。

 一般的にはシネ21は映画マニアを自認する人がアクセスする傾向が強く、Daumはより幅広い層がアクセスする傾向にある。シネ21の評価が高く、 Daumの評価が低い場合はシネフィル向きのアート映画、逆にDaumの評価が高く、シネ21の評価が低い場合は娯楽プログラムピクチャーだと推測できる。また、評定者数が少ない場合は当然誤差が大きくなる。特にDaumで評定者数が1桁の場合は高得点が出る傾向にあるので注意。

 今月の最大の話題作は、何と言っても密陽集団強姦事件をモデルにした『ハン・コンジュ』であろう。被害者の痛み、さらに、被害者の傷口に塩を塗り込むような韓国社会の醜悪な側面をリアルに描いた作品。Daumおよび専門家評で今月最高評点をたたき出している。この作品については既に当ブログでレビューしている。必ずしも劇場での観客動員数が非常に高かった訳ではないが、Blu-rayとDVDがほぼ同時にリリースされているのも関心の高さの現れ。
 次いで『ドヒよ』。内容的には『キム・ボンナム殺人事件』の少女版といった趣らしい。農村地域の差別と偏見に復讐していく内容のようだ。Cine21で今月最高点をたたき出しているが、賛否は割れる傾向。
 そして、今年のコリアンシネマウィークでも上映された囲碁を題材にした映画『ストーン』。内容的には先月出た『神の一手』と被るようで、興行的には『神の一手』の後塵を拝しているが、内容的には『神の一手』をしのぐ評価を得ている。ポン・ジュノ映画の助演でお馴染みのキム・レハの渋い演技に接したい方にはおすすめ。

 多様性&古典映画では、韓国映像資料院&Blue kinoからリリースされている懐かしの古典『馬鹿たちの行進』がDaumで2番目に高い点数9.0をたたき出している。Cine21でも比較的高い。これは私も日本の劇場で公開されているときに見ているが、懐かしい。なお、映像資料院のリリースは今回よりBlu-rayに切り替わったようであり、韓英日仏の四ヶ国字幕と頑張っている。値段は上がってしまっているがやむを得ないところか。今円安なので痛い。
 そしてDVDの画質は期待できないのだが、Art Visionからリリースされた『ゲームの法則』。もはや20年前の映画でこれももはや古典映画の仲間入りか、というあたりなのだがDaum(8.8)でもCine21(7.7)でも高い評価となっている。
 これ以外は、今年コリアンシネマウィークでも上映された『これが私たちの果てだ』。コンビニを舞台にしたオムニバス映画だが、確かにネティズン評にあるように、問題意識は分かるのだが、映画としての面白さという点では今ひとつというところか。
 いずれにせよ、今月は点数は多くないものの、結構渋い演目でのリリースが相次いだ。平均水準も比較的高い。

 来月に関しては、現在のところ『群盗』『ワンナイト・オンリー』『トキメキわが人生』がリリース予定に上がっている。

なお、韓国版Blu-rayの発売状況は下記の通り。

12/3『最後まで行く』 KD Media (韓英字幕) 
12/10 『馬鹿たちの行進』 Blue Kino (韓英日仏字幕)
12/10 『下女』 Blue Kino (韓英日仏字幕)
12/24『神の一手』 KD Media (韓英日字幕)
12/29 『ハン・コンジュ』 Art Service (韓英字幕)
12/30 『友へ - チング 2』』 Candle Media (韓英字幕)

『ハン・コンジュ』『馬鹿たちの行進』はもちろんだが、Blu-rayとしての注目ははやり『下女』のBlu-rayリリースだろう。なお、本作のBlu-rayリリースは仏盤に先行されている。

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