11月韓国盤DVD化、韓国映画評

 2011年10月に韓国でDVDとして刊行された(される予定)韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日、分野はシネ21の区分によるもの、評価平均は評論家及び一般ネチズン評価の平均値(満点10点)[下段はDaum]、投票総数は評価投票の総数で( )内は評論家の投票数[下段はDaum]、評論家評価平均はシネ21が選定した評論家の評価平均値、評価幅は評論家の最低評価-最高評価点、代表的な声は、評論家および一般ネチズンによる映画の一行評を見て、筆者がだいたいの傾向と思われるものを記述。

 なお、廉価版DVD再発の映画は除外している。

 一般的にはシネ21は映画マニアを自認する人がアクセスする傾向が強く、Daumはより幅広い層がアクセスする傾向にある。シネ21の評価が高く、 Daumの評価が低い場合はシネフィル向きのアート映画、逆にDaumの評価が高く、シネ21の評価が低い場合は娯楽プログラムピクチャーだと推測できる。また、評定者数が少ない場合は当然誤差が大きくなる。特にDaumで評定者数が1桁の場合は高得点が出る傾向にあるので注意。

 今月の最大の話題作は、囲碁とヤクザを絡めて描いたチョ・ボムグ監督の『神の一手』。Cine21では今月最高の7.3をたたき出している。ただこの映画はやはり囲碁とヤクザを絡めて描いたチョ・セレ監督の『ストーン』と主題がバッティングし、興行的には『神の一手』が上回るものの、両者を見た人たちの中では、内容的な深みという点では『ストーン』にかなわないという意見が多数。ただチョン・ウソン・ファンにはおすすめかも。
 話題作の次点は『アジョシ』のイ・ジョンボム監督、『泣く男』。殺し屋を扱った話のようだ。ただ期待はずれという声が多数。
 その次は久しぶり、チャン・ジン監督の『ハイヒール』。クィアもののアクション、ノワール映画らしい。チャ・スンウォンの演技がまず絶賛されており、チャン・ジン監督に期待をしている人たちには期待を裏切らない出来のようだ。Cine21では次点の7.6。Daumでも7.7が出ている。
 そして、中国・朝鮮族出身の張律監督の『慶州』。これもそこそこの点数が出ているが特に専門家評の評点が相対的に高い。本作はコリアン・シネマウィークで国内で上映されているが、やはり、ホン・サンス作品ファン、あるいはパク・ヘイルファンならおすすめ。
 そして3Dホラーの『トンネル』。内容、演技とも全く評価されていないが、3D技術の凄さだけは高く評価された作品。
 さらに、今期Daumで最高評価を記録した、小児癌患者理解の啓蒙を狙ったラブ・ロマンス『完全大切な愛』で9.2。なおCine21で非常に低いのはスパムのため。意図の善良さは間違いないが個人的には『太陽が西から昇ったら』のような決まり悪さも感じる。監督は『オーマイDJ』のキム・ジンミン。『オーマイDJ』が好きな人には推薦。

 多様性映画に移ると、Daumで次点のドキュメンタリー『法頂(ボプチョン)和尚の椅子』。但しこれは映画的に評価されていると言うよりも、法頂(ボプチョン)和尚自身のエピソードが評価されていると見るべきのようである。
 その次にDaumの評価が高いのはチョン・ギュファン監督の『マイボーイ』。こちらはなぜかCine21の一般評がない。家族の離別の痛みを扱った映画らしいが、映画としてかなり模範的な出来のようだ。ただ不幸を見せつける映画だとして好まない人もいる。
 そして、『ラスト・プレゼント』のオ・ギファン監督が台湾俳優を起用して台湾で撮った『別離契約』。CJが関わっているので多様性映画と言えないかも知れないが、注目度では多様性映画並み。オ・ギファンらしい典型的メロドラマらしく、わかりきっているけれども、やっぱり泣かされるとの評。CJの海外展開を考えた路線のようである。Daumも7.8とそこそこ高い。そして『あなたは私のヴァンパイヤ』。独立映画のようだが、作品性で勝負する映画ではなさそう。軽く見るべきラブコメのようだ。

 なお、来月には今のところ、やはりコリアン・シネマウィーク2014で上映された『ストーン』が予定されている。


なお、韓国版Blu-rayの発売状況は下記の通り。

11/3『不気味な恋愛』 CJ E&M (韓英字幕) 再発限定盤
12/3『最後まで行く』 KD Media (韓英字幕) 
12/24『神の一手』 KD Media (韓英日字幕)

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