若かりしジュディ・オングが出演する1975年台湾映画『煙雨』

画像 シンガーソングライターであった劉家昌が監督した1975年台湾映画。女性関係に躓きながらも何とか維持される3人の男の友情を描く娯楽作品で、その「躓きの石」として、若かりしジュディ・オングやブリジット・リンが出演。
 青年実業家煥声(岳陽)、義章(泰祥林)、泉仁は大学同窓の友人。泉仁は煥声の会社で働き彼を支えている。煥声は人望が厚い人物で金持ちの妻と結婚し二人の子供を得て、台北の妻の両親と同居している。しかし妻は芸能人になりたいとの夢を持ち家庭を疎かに。妻に意見をすると、自分に不満なら離婚すれば、と言われ離婚する。現在は二人の子を田舎の妹、愛蓮(ジュディ・オング)の元に送り、秘書の春霞(ブリジット・リン)が妻代わりに彼を支えている。春霞は煥声からプロポーズも受けているが、二人の子に嫌われるのではと恐れて結婚に踏み切れない。
 そこへ海外留学から義章が帰国する。彼は有能だが女性に目移りしてしまうのが欠点。たまたま春霞の田舎の母親が亡くなり、煥声が多忙で付き添えないので代わりに義章を彼女に付き添わせるのだが、そこで二人は懇ろになってしまう。結局煥声に対する罪悪感に駆られた春霞は会社を退社し田舎に帰ってしまう。
 そこへ田舎から愛蓮が二人の子を連れて上京。煥声はやはりサポート役として義章をつけるが、またまた愛蓮と義章が良い雰囲気に... それを知った煥声は妹にあんな強姦魔との結婚は絶対許せないとカンカン。煥声になじられた義章は会社を飛び出した矢先交通事故に遭ってしまう。一方、実は春霞に昔から密かに思いを寄せていた泉仁は田舎に帰った春霞をサポートするために休みごとに田舎に出かけていた...
 果たしてこの三人の友情の行方は如何に...

 ともかく心情描写もそこそこに目まぐるしく展開するスピーディーで「あり得ない」という強引なプロットで惹き付けて見せようとする娯楽プログラムピクチャー。しかし当時の台湾のプログラムピクチャーの水準が見られるのは貴重。ともあれ台湾でも華々しく活躍していた日本で知られざるジュディ・オングの姿と、若々しいブリジット・リンの姿(若い頃は韓国女優、カン・スヨンの顔をもうちょっと丸顔にした雰囲気。そういえばカン・スヨンも『落山風』という台湾映画に出ていたことがあった)が最大の収穫。

 台湾版DVDの字幕は本来のフィルムに焼き付けられていたもので、本来劇場で読むことが想定されており、大型のスクリーン(おそらく80インチ以上)に投影しないと読むのは困難。一応デジタルリマスターと称しているが、解像度的にはかなり甘い。しかし元々豪客のアナログマスターのDVDは台湾盤中でも特にクオリティが低くVHS並の解像度の低さだったので、それよりはかなりまし。

原題『煙雨』 英題『Misty Drizzle』 監督:劉家昌
1975年 台湾映画

DVD(台湾版)情報
販売: 豪客唱片 画面: NTSC/4:3(LB 1:2.35) 音声: Dolby1 北京語 本編: 108分
リージョンALL 字幕: 中・英(On/Off不可) 片面一層 2009年1月発行 希望価格NT$

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