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zoom RSS 従来の韓国ドラマとは一線を画す『未生 (ミセン)』が面白い

<<   作成日時 : 2015/01/04 15:03   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 2

画像 2014年秋に韓国のCATV放送局「tv N」で放映されたドラマ、『未生』が面白い。考えてみると日本で紹介されるドラマというと大抵は家族ものか恋愛もの、あるいは歴史物、たまに『第五共和国』のような政治ドラマが定番だが、これはビジネスドラマ。元々韓国にもビジネスドラマがあったのかまでは分からないが、ともかく今まで紹介されてきた韓国ドラマとは一線を画す。

 主人公は、元々プロの囲碁棋士志望者。だがプロ入り試験を規定年齢までに突破できず、失意のうちに軍隊に行って帰ってきて、母子家庭の貧困の中アルバイト生活をしていたところ、母親のコネで、韓国の一流総合商社に26歳にもなってインターン生として入ることになる。この総合商社を舞台にそこでの仕事や同僚とのやりとりが進んでいく、成長ドラマというのが基本コンセプト。

 元々プロ棋士志望でしかも貧困層出身のため、学歴は高卒検定試験合格のみ。大学にも行けない。そんな主人公が回りからバカにされながらも必死に努力し頑張っていくというところがポイントだが、それだけでなく韓国での会社員生活、会社文化などが垣間見られて貴重。韓国での差別意識(学歴差別、男女差別)と仲間意識、社会での葛藤、セクハラ、パワハラ、マタハラなども描かれる。Web連載漫画原作で。モデルとなっている会社はWikipedia韓国版によると、総合商社、デウ・インターナショナルということだ。

 韓国の歴史ドラマ、家族ドラマにありがちな、上手く行ったらどん底という上下パターンもある程度見られるが、歴史ドラマほど露骨で様式化されている訳ではなく自然。また、通常の韓国ドラマだと毎回のラストに山場を持ってきて、次回を必ず見させようというあざとい演出がつきものだが、本ドラマはそういうものがない。韓国の会社文化理解には非常によいのではないだろうか。

 ドラマでは、商社に入社するのにインターン生として何ヶ月か生活して、最後にPT試験(PTとはプレゼンテーションの略か?)を通して、合格できるシステムというのが描かれているが、このようにして韓国の一流企業ではリクルーティングしているとはまったく知らなかった。日本より遙かに競争主義が徹底している。日本以上に成果が求められる一方で、意外に疎かな面もあり、そしておそらく日本以上に感情が爆発する場面も多く (これはドラマ的演出なのか、現実なのか)、登場人物たちの苦痛に満ちた苦闘がひしひしと伝わってくる。その中でも主人公のように真面目に何でも取り組む者いれば、要領よく流すもの、そして自分の人生が掛かっているにもかかわらず、いい加減に済まそうとする者 (これは日本人にはなかなかいないタイプ) などがでてきて、この辺りもいかにも韓国らしいリアルさ。

 ただやはり、字幕なしだと大体は分かるが、細かい商社用語などは完璧には聞き取れない部分もあるので、取引内容の詳細な部分は分からない部分も残る。おそらく視聴者にもなじみのない取引用語が頻発するため、画面で度々注釈も入る。韓国語字幕があって分からない部分を止めながら見られるとだいぶ助かるのだが。
 また、全部見たところでレポートしたい。

 なお、タイトルの「未生」とは韓国の囲碁用語で、死んだ石でもなく生きた石でもない中間状態の石を指すようである。「未生」の反対語は「完生 (ワンセン)」。

Wikipedia Korea "미생"
http://ko.wikipedia.org/wiki/%EB%AF%B8%EC%83%9D_%28%EB%93%9C%EB%9D%BC%EB%A7%88%29

公式Facebookページ (韓国語)
https://www.facebook.com/tvNmisaeng

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
yonaと申します。はじめておじゃまします。
“よなのたびはくねくね”という名前でウェブりに参加しています。どうぞよろしくお願いします。
不思議なタイトルだと思ってたら囲碁用語なんですね。主人公がKpopグループZE:Aのさわやかシワンくんが主人公だし、面白そうなので注目してました。
ところで、私はこういうドラマを勝手に「オフィス物」と名付けて以前から注目しています。たいていは主軸はラブコメなんですが、サラリーマンの悲哀、韓国の就職事情、学歴社会が垣間見えますよ。
「逆転の女王」「オフィスの女王」(日本の「ハケンの品格」のリメイク)など・・・。最近では「ずる賢いバツイチ女」もオフィスが舞台。みんな共通、正社員ではなく非正規ないし、インターン入社。そして、たいてい今話題の財閥の御曹司とか、令嬢が外国から帰国して、突然上司になっちゃいます。
このドラマは専門用語が出てくるんですか。私がこれまで見てたドラマの更に進化版のようですね。日本上陸楽しみにしています。
yona
2015/01/05 23:55
お読み頂き、ありがとうございます。
このドラマを見ていると、韓国の総合商社がどのように業務を進めているのかが良くわかります。
もちろんサラリーマンの悲哀や就職、学歴社会事情も描かれていますが、どのように事業アイディアを出していくのかとか、不祥事が起こった場合どのように収拾していくのか、取引先との関係はどのように作っていくのか、といったことがリアルに描かれています。

囲碁は、映画でも立て続けてに囲碁を題材にしたものが出てきていますが、単なるゲームということを超えて、韓国では一種の人生訓として受け止められるようになってきているようですね。
yohnishi
2015/01/09 00:16

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