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zoom RSS 『男が愛するとき』- 一言で言えば、ファン・ジョンミン版「8月のクリスマス」

<<   作成日時 : 2014/10/06 19:41   >>

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画像 『ユア・マイ・サンシャイン』、『悪い奴らの全盛時代』などのファン・ジョンミン主演による難病メロ。

 舞台は全羅北道の海辺の町、群山。そこでヤクザのテイル(ファン・ジョンミン)は、兄貴分のドチョル(チョン・ドンシク)の下で悪徳街金の取り立てをやってしのぎを立てていた。その「顧客」(ナム・イルウ)の一人が病気のため倒れ、群山医療院に入院したため、テイルがその金の取り立てにやられる。
 病院に着くと、客は昏睡状態で銀行員である娘、ホジョン(ハン・ヘジン)が看病している状態であった。例によって暴力で無理矢理娘に父の借金を引き継ぐ覚書を書かせ、払えなければ売春宿にホジョンを売り払う算段をつけて病院をでるドチョルと子分たち。だがドチョルは妙にホジョンが気に掛かった。
 ホジョンはホジョンで、金を返せばいいでしょとドチョルに突っ張ったものの、父の病院治療費が重く肩にのしかかる。そんな中、テイルはホジョンの相談に乗ろうとホジョンに、腎臓を片方売ったらどうかと提案するのだが、当然ホジョンは脅迫するのかと取り合わない。しつこく銀行まで訪ねてくるドチョルはホジョンは警察に訴えるのだが、暴力、暴言を吐かない限り、金の返済を催促されても、業務妨害で告訴することはできないと刑事に言われてしまう。
 やがて腎臓を売ったらという提案がホジョンに受け入れられないことを理解したドチョルは、彼女が自分と何回かデートする代わりに自分が彼女の債務を肩代わりすることを決意するが、それも当然ホジョンから、自分の体で借金を払えということかと、激しく拒絶される。
 だが、治療費の支払いが滞り、鎮痛治療も父に受けさせられない状況にいたり、仕方なくホジョンはドチョルの提案を受け入れる。一方、今まで売春婦以外に女性とつきあったことのなかったドチョルは女性とどうデートしたらよいかも分からない。
 やがて、ホジョンの父は亡くなり、二人の間も紆余曲折があったが、ついにホジョンはドチョルの愛を受け入れる...

 だがそれから2年後、なぜかドチョルは刑務所に収監されていた。だが幸い刑期よりも早く釈放されることになる。一旦この間ドチョルとホジョンの間に何があったのだろうか...?

 表題にも書いたようにこの映画は一言で言えばファン・ジョンミン版『8月のクリスマス』(あるいはカンペ or ヤンアチ版と言うべきか)。舞台も『8月のクリスマス』のロケ舞台であった群山(但し『8月のクリスマス』では想定は明示はされていなかったがソウル周辺を場所的に想定していたはず。製作当時より10年ほど前のイメージを求めて群山を選択したと監督は言っていたと思う)。但し主役はハン・ソッキュではなくファン・ジョンミンなのでイメージとしては『ユア・マイ・サンシャイン』と『新しき世界』や『不当取引』でのイメージを混ぜたという感じか。映画製作社も『新しき世界』を作った「サナイ(男)・ピクチャーズ」である。
 男の設定は大幅に異なるものの、女の幸福を願って、男は黙って... というあたりもまさに『8月のクリスマス』である。ただ『8月のクリスマス』がどこか強く日本映画を彷彿させたのに対し、こちらは紛れもなく韓国だなぁと思わせられるし、設定も大幅に異なる(男はヤクザだし)。
 また、どこかノスタルジーも感じさせる。ファン・ジョンミン演じる主人公テイルは、どこかヤンアチ(ヤクザ)でありながらもヤンアチになりきれない。バス運転手の父親と理容師の兄の家に居候をしているし、強面でありながらもどこか人情味を捨てきれない。それがホジョンと出会ってますますその傾向が強まっていく。だがヤンアチに徹しきれないことで、時代の波がカンペやヤンアチの時代でなくなった時、彼が時代の波に取り残されヤンアチにとどまらざるを得ない逆説的状況に陥ることになる。そんな時代のアイロニーとノスタルジーにもあふれている。
 映画としてはさほど新しい発見はないかも知れない。とはいえ『8月のクリスマス』のファンの方は、ファン・ジョンミンで『8月のクリスマス』を描いたらどうなるの、という興味で十分楽しめると思う。

 本作品は、2014年1月22日韓国封切り。韓国での観客動員数は1,928,200人(Cine21データ)。国内未公開。

 なお監督のハン・ドンウクは1982年生まれ。『不当取引』で助監督を務めたほか、『犯罪との戦争: 悪い奴らの全盛時代』の脚本を担当しており本作が初長編劇映画。2009年に韓国観光公社の制作で、広報用短編映画『心が温かくなる韓国旅行』をイ・ビョンホン、栗山千明主演で撮っており、PATA(アジア太平洋観光協会)ゴールド・アワード観光映像部門最優秀映像を受賞している。

原題『남자가 사랑할 때』 英題『Man in Love』 監督: 한동욱
2013年韓国映画 カラー 1:2.35 120分

韓国版ビデオ情報
[DVD]
発行・販売: KD Media 画面: Anamorphic 1:2.35 音声: Dolby5.1 韓国語 本編:120分 リージョン3
字幕: 韓/英 2枚組 2014年 6月発行 希望価格W23100

[DL file]
720p 16:9 DRM Free 3968M 価格W2500 (daum)

予告編 (韓国語 YES24)
http://vod.yes24.com/MovieContents/MovieDetail.aspx?did=M000044354

『新世界 (新しき世界)』 映画評
http://yohnishi.at.webry.info/201404/article_1.html


2015.4 付記 本作品は『傷だらけのふたり』の邦題で公開中
公式サイト
http://alcine-terran.com/maninlove/
公式Facebook
https://www.facebook.com/maninlove.jp

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