yohnishi's blog (韓国語 映画他)

アクセスカウンタ

zoom RSS 韓国映画『全国のど自慢』

<<   作成日時 : 2014/08/27 21:27   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像 日本のNHKで「のど自慢」を放映しているように、韓国KBSでも「全国のど自慢」を放映している。このKBSのど自慢も放映x周年を迎えたようである。本作はそのKBSの協力によって製作された映画。しかも映画で出てくるエピソードは実際の出演者の実話を元に作られたという。また、司会役には、実際にKBSの「のど自慢」の司会を務めているソン・ヘ本人(但しNHKとは異なりアナウンサー出身ではなく芸能人)が出演している。映画の舞台は釜山の北東に位置する慶尚南道、金海市。

 代行運転運転手のアルバイトで糊口をしのぐパク・ボンナム(キム・イングォン)はもともとは歌手志望。歌って踊れる歌手を目指していたものの芽が出ず、美容院を営む妻、オ・ミエ(リュ・ヒョンギョン)からは、美容師資格を取って自分の美容院を手伝うように言われるが、美容師の勉強に力が入らない。一方、チョンセで美容院を借りている妻も、家主から不動産相場の上昇に伴い、補償金の追加を求められ、追加できない場合は出て行くように言われるが、旦那がアルバイトでしのいでいるような状況で工面できない。母(チョン・ギョンスン)に金を借りに行くが、「あんな男と結婚するなと言ったのに...」と言われてしまう。
 そんな中、金海にのど自慢が来ることになり、ボンナムは自分の夢を実現する機会になると出場を決めるが、その本選の日は、美容師資格試験の試験日とかち合っていた。口うるさく美容師の資格を取って美容院を手伝うように妻から言われていたボンナムは、妻に黙って予選参加に向け動き出す。

 「女心(ヨシム)」という名の、補薬(精力剤)を売り出した食品会社のホン社長。なかなか知名度が上がらず、かといってTV CMを打つほどの資金もなく苦慮しており、宣伝担当の部下に何か良いアイディアを出せと強く指示する。その中で、宣伝部員のキム・ドンス(ユ・ミョンソク)が、社員を金海に来るのど自慢大会に出場させその場で宣伝をしては、とのアイディアを出す。そして、同僚のソン・ヒョンジャ(イ・チョヒ)を推薦する。早速社長命令で、ドンスにヒョンジャの出場対策レッスンを命じる。ヒョンジャは実はドンスに片思いをしており、この機会をドンスに近づくチャンスと内心とても喜んだ。だがドンスは、妹のように優しく接してくれるものの、なかなか距離が縮まらない。そんなある日ドンスの家に遊びに行った時、ヒョンジャが席を外した間、ドンスの母はドンスにヒョンジャについて「なかなかよい子だからアタックしたら」と言っているのが聞こえた。内心大喜びのヒョンジャ。だがドンスは「女としてみられない」と答え... それを聞いてヒョンジャは大いに落胆する...

 オ老人(オ・ヒョンギョン)は孫娘ムン・ポリ(キム・ファニ)と暮らしている。離婚した母親(シン・ウンギョン)は仕事でカナダにおり、その間オ老人がポリの面倒を見ているのだ。そんな中歌の好きなオ老人は近所の人からのど自慢の出場を進められ、予選出場を申し込んでポリと一緒に歌の練習に励むものの、最近物忘れが激しくなかなか歌詞が覚えられない。予選に出場したものの、ポリの応援むなしくあっさり落選。そんな中、カナダにいるポリの母親が帰国し、ポリをカナダに連れて行きたいとオ老人に告げる。

 金海のチュ市長は、KBSののど自慢が来ると聞いて、番組で市長挨拶を入れたいとKBSに申し入れるが、番組PD(ソ・ドンス)と構成作家(ソ・ヨンジュ)から今までそういう例はないと拒絶される。但し一般出場者として予選を通過して出る分には構わないと言わる。交渉に当たったイ係長は、市長に一般出場者としてなら出られると言う。但し、PDとは話が付いていて予選は形式的なものだと嘘をつく。だが予選大会に出た市長はその場で不合格となり、市長は怒ってしまう...

 日本でも「のど自慢」を題材に井筒和幸監督によって映画が作られているが(1998,韓国でも公開)、のど自慢大会出場を巡っての人間模様を見せるという点では、井筒監督の『のど自慢』と基本的なコンセプトは同じといえるだろう。
 ただ、一番感じさせられるのは、NHKとKBSの「のど自慢」、基本フォーマットはほぼ同様でありながらも、どこか根本的な違いがあるという点を感じさせるのが面白い。まず感じるのは、韓国社会というのは日本より遙かに融通性の高い社会であるというのが描かれる。

 例えば、映画の中のエピソードの中に、金海市長が自分の個人PRのため出場しようとしたり、あるいは、ある補薬(精力剤)会社の社長は自社製品の売り込みを図ろうとして社員を出場させようとする。もちろん、公共放送であるからこそ、そこには公平性の原理があるのであるが、ただその原理は日本の場合とは異なり、それは必ずしも絶対に守られなければならないものではなく、どこかに穴がある。例えば、司会者自らが、予選を通過していない少女を出場させたりする。

 また、のど自慢大会出場で昇華させようとする、韓国社会における生活の厳しさも描かれる。このあたりの人間模様を垣間見られるのが本作の魅力であろう。さらに『パンガ、パンガ』で初主演を勤めていたキム・イングォンのムキムキマンぶりを見られるのも、興味の一つ。


 本作品の韓国封切りは2013.5.1。韓国での観客動員数は 人。国内未公開。

 監督のイ・ジョンピルは1981年生まれ。韓国芸術総合学校映画科卒。2009年短編映画『月世界旅行』でデビューし、インディー短編映画を作り続けていた。また俳優活動も並行し、数々のインディー映画出演の他、『アジョシ』でノ刑事役を演じている。本作が産業映画監督デビュー。

原題『전국노래자랑』英題『Born to sing』監督: 이종필
2013年 韓国映画 分 カラー 1:2.35

キム・イングォン主演 『パンガ、パンガ』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/201102/article_6.html

韓国盤ビデオ情報
[DVD]
発行・販売: EOS Entertainment 画面: Anamorphic 1:2.35 音声: Dolby5.1 韓国語 本編:112分 リージョン3
字幕: 韓/英(On/Off可) 片面二層 2013年 9月発行 希望価格W25300


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
韓国映画『全国のど自慢』 yohnishi's blog (韓国語 映画他)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる