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zoom RSS 『隠密に偉大に』 -またまた北朝鮮スパイもの 韓国映画

<<   作成日時 : 2014/02/26 07:38   >>

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画像 最近韓国映画で散見される(『ベルリン』『義兄弟』など)北朝鮮スパイものの一つ。原作は非常に人気のある同名のWeb連載漫画。前半はコメディタッチだが、後半はシリアスになる。一部の韓流ファンに人気の、ドラマ「海を抱いた月」に出演していたキム・スヒョンの初主演映画。国内で配給会社が買ったらしく、何らかの形で国内リリースされるであろう。

 北朝鮮の南派特殊工作第5446部隊。そこのエリート工作員ウォン・リュファン(キム・スヒョン)、リュファンに劣らぬ実力の持ち主で、朝鮮最高級幹部の息子でもあるリ・ヘラン(パク・キウン)は南に派遣され、ソウルのタルトンネ(貧民街)に潜伏する。

 ウォン・リュファンは特殊工作部隊五星組第三組長として派遣されるが、ソウルではドングという偽名で知的障害のある青年を装って、タルトンネのスニム(パク・ヘスク)が営む雑貨店(スーパー)で住み込みで働く。だが、タルトンネで彼が守らなければならない条件とは、最高エリートの正体とは正反対。1日三回以上、誰かの目の前で転ぶこと、二人以上の目の前で、ひと月に一回立小便をすること、6か月に一回野糞をすること。近所の子供、チウン(グ・スンヒョン)とソウン(チョ・ヨンジン)兄弟にはバカにされ石を投げられる毎日。
 一方部下のリ・ヘランはロック歌手志望者として潜入。頭を真っ黄色に染色し、ギターを持ってうろうろ。そして彼らの任務監視役兼相談役が郵便局員に潜り込んだ潜伏生活16年目のソ・サング(コ・チャンソク)。
 だが、サングは途中姿を隠し、その代わりの監視役として派遣されてくるのがリュファンの後輩であったリ・ヘジン(イ・ヒョヌ)であった。彼はサングがひそかに思いを寄せていたユラン(パク・ウンビン)の弟ユジュン(チェ・ウソク)の高校に転入してくる。ヘジンは実は北朝鮮にいたときはリュファンに強くあこがれていたのだった。
 しかし潜入後2年が経って、彼らが町の人々になじむ一方、政府からは何の指令も下されなかった。

 だが、南北を取り巻く政治情勢が変わる。その中で秘密工作部隊の司令官、リ・ムヒョク(ジュ・ヒョン)から隠密で偉大な指令が南潜工作員たちに下される...

 本作の前半は、エリート工作員という正体とは裏腹に、のほほんとバカを装いながら潜伏生活を送る工作員たちのギャップで笑いを取っていく。だが後半、北朝鮮から秘密指令が下されると一転、シリアスなアクション映画に。
 ただ、工作員たちが国家の道具として政治情勢の変更により簡単に切り捨てられる存在であるのはその通りであろうし、それに対する批判的視点というのもわからないではないが、今となってはいささか類型的である。それに北朝鮮ではなく、韓国であれば人間的に生きられる、的なメッセージも、脱北者が韓国で深刻な差別を受けていると言われている今日、あまりにも自国に無反省で能天気な描き方と言わざるを得ない。ラストもいささか闇雲に悲劇に持って行こうとしているように見え、今一つ共感しかねる。
 前半は面白いのだが後半はいまいちという韓国ネティズンの大勢の見方に私も同意せざるを得ない。
 とはいえ、おバカな姿ときりっとしたエリートの姿の対照を効果的に使っているという表現力の面では評価する。

 本作品は韓国では2013年6月5日封切り。韓国での観客動員数は6950,762人(Cine21 2013.7.21現在データ)と大ヒットしている。国内では現在未公開だが、上記のように国内配給会社が配給権を購入したようだ。

 監督のチャン・チョルスは1974年生まれ。弘益大学美術学部で視覚デザインを専攻。その後キム・ギドク監督の助監督につき、2008年韓国映画シナリオマーケット最優秀作品賞を受賞したチェ・グァンヨンの脚本を撮った『キム・ボンナム殺人事件(ビー・デビル)』が長編劇映画デビュー。その後2011年にハ・ジウォン主演で『ハーイ、エナ』の撮影企画があったようだが、企画が潰れたのか公開に至らず、本作が長編第2作。


原題『』英題『Secretly Greatly』監督: 장철수
2013年 韓国映画 カラー 1:2.35 124分

『キム・ボンナム殺人事件の顛末(ビー・デビル)』 映画評
http://yohnishi.at.webry.info/201102/article_12.html

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『赤い家族 (レッド・ファミリー)』 - まもなく公開 北朝鮮スパイ偽装家族を題材にした韓国映画
 キム・ギドクフィルムで製作された北朝鮮スパイ一家を描いた作品。監督はイ・ジュヒョンで長編劇映画デビュー作。脚本はキム・ギドク自身。基本的には、やはりキム・ギドクフィルムで製作された『豊山犬』の延長上にある作品で、映画の中でも『豊山犬』の場面の引用が見られる。 ...続きを見る
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2014/09/08 08:17

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