yohnishi's blog (韓国語 映画他)

アクセスカウンタ

zoom RSS 堤清二氏死去

<<   作成日時 : 2013/12/02 18:03   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 11月28日の各紙の報道によると、かつてセゾングループを率いた実業家で詩人や小説家としても確約した堤清二氏が肝不全のため25日死去したという。

 彼は、父親、西武鉄道の創業者、堤康次郎から西武流通グループを引き継ぎ、その後セゾングループとして独立させた。また、学生時代は日本共産党に入党していたが六全協で共産党を離れていたはずである。そのためか、西武流通グループの指導には、どこかアヴァンギャルドな香りがした。1980年代はセゾングループが最も花開いた時代だった。PARCO(当初は澁谷しかなかった)や、渋谷の公園通り周辺の開拓も西武流通→セゾングループの仕掛けだった。
 またレコードショップWAVEや小劇場Studio 200、西武美術館、アヴァンギャルドアートショップART VIVANT、映画館CINE VIVANTといったアヴァンギャルドを積極的に紹介する文化戦略にも魅了された。さらに書店のLibro、シンプルな生活を提案した無印良品... 「ほしいものが、ほしいわ。」というポストモダンを象徴する糸井重里のキャッチコピーも西武百貨店の広告だった。

 たしかイ・チャンホの『ナグネは休まない』はCine Vivantで、そしてイム・グォンテクの『西便制』は西武テアトル銀座で見たはずだ。Studio200が企画した「フリクショナル・ムービー特集」(海外から映画で日本がどう描かれているかを特集した上映会)で台湾の葉金勝の『さよなら再見』やロン・ハワード監督の『ガン・ホー』(彼はのちに『ダヴィンチ・コード』を監督した)を見たことも忘れない。

 Art Vivantで、米modeレコードのジョン・ケージの「竜安寺」や仏Ocoraの民俗音楽のレコードやINA.GRMの電子音楽のレコードをあさったものである。

 WAVE六本木店のクラシックレコード部門のマネージャーがのちにタワーレコード渋谷店でクラシック部門のマネージャーに引き抜かれてもいた。

 日本の文化産業担い手の孵卵機の役割も果たしていたのだ。

 また、ある調査に携わっていた時に、当時セゾングループ(西洋環境開発)が、ノットに関する様々なノウハウを一手に押さえていたということも知って驚いたこともあった。

 だからバブル崩壊後のセゾングループの凋落ぶりには残念であった。経営者としてはきれいごとだけで済まない側面もあったと思う。西洋環境開発と東京シティファイナンスが崩壊のきっかけになっていたが、あまりにも手を広げ過ぎていたのだ。西武流通グループの縁の下の力持ち的で推進エンジンでもあった西友がウォルマートに売却されると、セゾングループは一挙に瓦解した。
 不満を募らせていた池袋Libroのフロア・マネージャーはその向かいに開店した当時日本一の売り場面積を誇ったジュンク堂に引き抜かれた。毎日何百点と出版される出版洪水の中、書店の品ぞろえというのも、非常に高度なノウハウが必要なのだ。ただ量だけ並べていたのではない。Libroは当時確実に他の書店と何か違っていた。

 堤清二氏死去の報に接して、セゾングループに育てられていた文化の担い手たちは今どうしているのだろうか。アヴァンギャルドなアート映画や音楽を聴いていたとんがった層は今どこに行ってしまったのだろうか。あれらも所詮バブルのあだ花だった... と、CDやビデオディスクさえ斜陽の今日、総括したくない自分がまだここにいる。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
堤清二氏死去 yohnishi's blog (韓国語 映画他)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる