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zoom RSS 東京オリンピックは国際社会から日本に課せられた猫の首の鈴である

<<   作成日時 : 2013/10/13 18:11   >>

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 2020年、56年ぶりに東京でオリンピックが開催されることが決定した。メディアにはオリンピックの開催を単純に喜ぶ声にあふれている。しかし私は、今回のオリンピック開催決定は国際社会から日本に課された猫の首の鈴だと思う。

 かつて1964年のオリンピックは、第2次世界大戦の深刻化によって取り消された1940年東京オリンピックの雪辱戦であったことを思い起こして欲しい。万一1940年の悪夢の再現、つまり東京オリンピック開催の取り消しとなれば、オリンピックは日本の復興どころか、1940年同様、日本の転落の象徴になりかねない。 

 皆誰も、オリンピック開催霧散の可能性など考えていないだろう。だが私は立ち消えの可能性は十分あると思っている。その危険性として、第一に福島原発放射能汚染処理問題と、そして第二に尖閣を巡る日中軍事衝突の二点を指摘したい。

 第一に関してまず指摘しておきたいことは、安倍総理は放射能汚染は十分コントロールされていると答えているが、世論調査で国民の大半は、その安倍総理の発言はウソだと考えている。韓国の閣僚も、周辺国に通告しないまま汚染水を垂れ流した日本政府を口を極めて非難したが1)、他の国々も、韓国人のように容易く思っていることを口にしないだけで、日本が放射能汚染を垂れ流しにしていることに対して、苦々しく見守っているであろう。
 そして、この問題を巡っては、安倍総理の発言が嘘かどうかにかかわらず重要なことは、オリンピック招致のために、国際オリンピック委員会の場で、事実上日本政府主体の解決を国際公約させられたという点である。これは政府にとって極めて重い公約だ。同時に日本の無責任ぶりをあきれて見守っている国際社会にとっては、今まで責任を東電に転嫁して、なかなか直接対策に乗り出そうとしない「けしからん」日本政府に、政府自らの直接解決を約束させる絶好の機会となった。
 しかし、万一4号機の燃料プール崩壊などの事故が起れば、地元に被害を与えるだけでなく、五輪自体が吹き飛んでしまう可能性がある。

 第二に関して言えば、万一尖閣問題をめぐって日(米)中の軍事衝突が勃発すれば、1940年同様、東京オリンピックは霧散しかねない危険性があると思う。現在、国内では尖閣で軍事衝突が起れば、日米安保条約に従ってアメリカが軍事的介入をしてくれるはずと期待をする声がある。しかし、よく考えて欲しい。もしそのため、米中が軍事衝突をするという事態になったらどうなるか。間違いなく東京オリンピックは霧散する。米中という二大大国が軍事衝突してもオリンピックの開催が可能だと考えるのは余りにも牧歌的な考え方だ。
 そして万一東京オリンピックが霧散すれば、その時より大きな打撃を被るのは間違いなく日本である。東京オリンピックがアベノミクスの第四の矢だなどと言われている今日、日本はオリンピック投資が全く無駄になること、そしてオリンピックに対する期待が吹き飛ぶ事による経済的損失・心理的打撃は計り知れない。日本没落の引き金を間違いなく引くことになるだろう。一方、中国の東京オリンピック消滅の損失は、せいぜい五輪でメダルを取る機会を1回失った程度である。
 こう考えると、尖閣問題において日中のどちらに非があるかにかかわらず、オリンピックを霧散させないために、何が何でも軍事衝突を回避させなければならない必要があるのは日本側ということになる。その意味では、日本は国際社会から日中衝突回避の責任を一方的に押しつけられたに等しい。場合によっては中国への大きな譲歩を余儀なくされかねない。

 そして最大の問題は、日本はそのことを分かっていてオリンピックを誘致したのか、ということである。日本政府はIOCの場に立ってようやく、原発汚染水垂れ流し問題は日本で考えている以上に国際社会から深刻に考えられており、政府が直接責任を取って処理することを約束しない限り五輪誘致など覚束ない、ということは辛うじて理解したようだ。
 だが、米中が尖閣を巡って軍事衝突にでもなれば、オリンピックが吹き飛びかねないということは、日本国内のほとんど誰も理解していないのではないか。そして、明らかにアメリカは尖閣を巡って中国と戦闘行為に入るなどということは、自国の国益に反すると考えているので2)、万一尖閣で軍事衝突がおこり、日本が、日米安保条約に基づきアメリカに援軍を求めたときに、たとえば「米中が軍事衝突でも起こしたら東京オリンピックは吹っ飛ぶがそれでもいいのか」とアメリカから恫喝され、アメリカからの援軍を断念させられる材料に使われかねない。

 安倍内閣は、アメリカに恩を売って、アメリカに日本への援軍を止めさせないために、集団的自衛権を認めさせようと必死になっているのだろう。だが、誘致した東京オリンピックが、その努力を全て無駄にする材料に使われかねない。頭の弱い方々は、今回の招致が「国威発揚」になったと喜ぶかも知れないが、いわば日本はわざわざ安全保障上の弱点を自ら望んで抱え込んだのである。そういうことを分かっていて安倍内閣が今回の五輪を招致したのだとしたらそれはそれで結構なのだが、全く気付かずに招致しているとすれば、これは自ら進んで罠にはまったに等しい。

 逆に国際社会(特にアメリカ)は、中国で商売するのに邪魔になる対中軍事衝突なぞ抱え込みたくないので、尖閣問題で日本の対中積極的譲歩を課す材料として、日本にオリンピックを開催させることにした、と解釈することも出来るだろう。国際社会は、原発汚染水問題対処の国際公約と併せて、まんまと猫(日本)の首に鈴(五輪)をつけることに成功したのだ。

 もちろん、日本が対アジア、対中韓協調路線を掲げていれば東京オリンピック誘致はそれと極めて整合し、シナジー効果も期待できるだろう。だが日本が対中韓強硬路線を貫く限り、東京オリンピック誘致は全くちぐはぐである。そしてこの問題に限らず全般的な政策的整合性のなさ3)が、安倍内閣政策の最大の問題なのであるとともに、そもそも政策間に整合性を欠いているということ自体にすら気づいていないという点が安倍政権最大の致命傷であると思う。

1) 「汚染水漏れ 韓国閣僚が強く批判=禁輸の背景も説明 」(聯合ニュース日本語版 2013.9.30)
韓国海洋水産部の尹珍淑(ユン・ジンスク)長官は30日ソウル市内で行った記者懇談会で、放射能汚染水の海洋放出について「日本は知らせるべき義務があるにもかかわらず、通報しなかった」と非難したという。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2013/09/30/0200000000AJP20130930003100882.HTML?input=www.twitter.com

2)たとえば下記の米議会報告書"Japan-U.S. Relations: Issues for Congress"を見よ(特にP.4)
http://www.fas.org/sgp/crs/row/RL33436.pdf

3)例えば、デフレ脱却のため労働者の賃金を引き上げさせると言いつつ、労働者の解雇を容易にしたり労働者保護を外す「過労死特区」をつくろうとするなど。このような特区を認めれば、ますます賃金は上がらなくなり、さらに解雇を容易にすることによって、一般庶民は住宅ローンが組みにくくなり、住宅・不動産市場は大幅に縮小するだろう。

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