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zoom RSS JR北海道混乱の始まりとは...

<<   作成日時 : 2013/09/26 23:55   >>

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 JR北海道がレールの以上を放置していた問題、25日夜の朝日新聞の報道によると、補修基準に達していたレールを単に放置していただけではなく、民営化直前の1985年から導入された新規格レールの補修基準と、それ以前の旧規格レールの補修基準を混同した結果、本来補修すべき部分を認識していなかったということが明らかになったという。

 これに対し、26日付夜の報道ではJR北海道の社員自体に元々コンプライアンス意識が低いというアンケート結果が報じられている。

 要は民営化前後から問題は発生していたということだが、これはおそらく国鉄の民営化に伴う「現場知」の崩壊と関わりがあるのだろう。

 国鉄民営化の過程で、遵法闘争などを繰り返していた当時の動労は一転して当局に協力姿勢を取り組織防衛を計る一方、多数派であった国労はそのような器用なまねが出来ずに、結局リストラのターゲットにされてしまった。この国労いじめの中で行われたのは国労組合員をターゲットにした強制配転。そして配転を拒否した国労組合員を新会社に引き継がないという露骨な国労差別であった。

 例えば当時東京地区に勤務していた国労組合員だった私の知人の場合、当初山手線内の駅に勤務していたのだが、当局から国労組合員の山手線内からの排除方針が打ち出され、東京近郊の駅に強制配転。JR化後も、さらに国労組合員をなるべく都心に近い駅から排除という方針に従い、さらに都心から遠い駅へと配転させられた。
 こうして配転させられた国労組合員の穴埋めに転用されたのが、東北や北海道地区から配転させられてきた当局の方針に従順な労組の組合員社員たちであったという。

 ただ問題は国労が当時国鉄の最大労組であったこと。このような国労組合員の大量配転は、当然現場のノウハウ豊富なベテラン職員の排除に直結し、各現場での「現場知」の弱体化につながる。例えば大量の乗客を捌く東京都心部の駅では、それを捌くための現場独自のノウハウの蓄積があったのだろうが、駅員の大量は移転に伴いそのような「現場知」のノウハウは失われてしまう。さらに大幅な人員削減・合理化ではなおさらである。
 このノウハウの喪失を埋めたのが、機械による保安のシステム化である。だが当然ながら高い「現場知」のノウハウがあれば細かな臨機応変の対応も可能であったのであろうが、機械による保安システムは融通が利かない。このため、現在のJRはかつての国鉄に比べ、一旦トラブルが発生するとそれからの回復が遅れがちになり、ダイヤの正確性も大幅に落ちることになったのであろう。
 ただ、きめ細かな対応が出来なくても、高度な「現場知」を排除して機械化を進め、労働者をいつでも置き換え可能な単純労働者化することは、当局が労働者に対して力を持ち、労働者に言うことを聞かせるには必要なことである。

 おそらく、JR北海道の保線情報に関する情報共有不足も、社員の年齢構成がいびつであるといった問題よりも、民営化前後の強制配転やベテラン国鉄職員を狙った解雇によって「現場知」・現場の熟練のノウハウが大量に喪失してしまったのが根本原因なのではないだろうか。
 もちろん、マニュアルベースの知識はそれでも受け継がれるだろう。だが現場には元々マニュアル化されない「現場知」がかなり蓄積していたはずだ。このマニュアル化されない(時に、しえない)「現場知」の中には、非常に重要なものとして、マニュアルに書かれている情報の重要度評価情報が含まれているはずである。マニュアルに書かれている情報のどれが重要で、どれが補足的なのか、あるいはマニュアルの中に書かれている情報のうち使われる頻度が高いものはどれで、例外的なものはどれかという情報は意外にマニュアルの中に書かれていないことが多い。あるいはそれを判断するのに経験が必要だということもある。
 このマニュアル情報の、評価情報がないとマニュアルを全ておしなべて覚えなければならないことになるのだが、結局人間の情報処理能力には限界があり、処理しきれなくなる。
 こうなるとマニュアルの中の重要な情報を軽視したり、逆にあまり過大に扱わなくても良い情報が、過剰に重要視されるといった事態が発生しかねない。

 おそらく今のJR北海道に起こっている事態とは正にこのようなことなのではないだろうか?

 さらに、JR本州各社のように、「現場知」の低下をある程度カバーするだけの設備投資力がJR北海道には欠けていたということもあるかもしれない。

 またJR北海道の社員のコンプライアンス意識の低さも指摘されているが、そもそも当局がコンプライアンス意識が低いのだからこれも当然だろう。コンプライアンス意識が高ければ、明らかに不当労働行為である国労職員を狙い撃ちしたリストラなど出来る訳がない。その後もJR各社は何度も不当労働行為認定を受けながらも国労組合員の息切れを狙って、何も改善せず、時間稼ぎしかしなかった。
 コンプライアンス意識の低い当局が、末端社員にコンプライアンス意識を求めるのが無理というものであろう。

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「日本企業没落と零戦の零落の共通点 - NHK BSプレミアム『零戦〜搭乗員たちが見つめた太平洋戦争』 」
http://yohnishi.at.webry.info/201308/article_5.html

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