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zoom RSS 『僕が告白したら...』 - 日本映画テイストか、ホン・サンス浄化版というべきか

<<   作成日時 : 2013/08/01 00:02   >>

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画像 週末に江陵に行きたいソウルに住む映画監督兼プロデューサーと、週末にソウルに上京したい江陵に住む看護婦が、週末に家を交換するところから始まるロマンスを描いた韓国映画。日本映画の影響の強い作品。監督はスポンジ・エンタテインメントの代表理事であるチョ・ソンギュ。作品にかなり監督自身の生活の反映も見られるようだ。

 インソク(キム・テウ)は、映画製作会社代表兼監督。プロデューサーとしてマイナー映画に投資してくれる人を探す忙しい毎日を送り、独りよがりのアート志向の監督の作品には、もっと商業的にならなきゃ、と文句を言いつつも、自身の初監督作である、作品中食べる場面ばかり出る映画を自社の持つ映画館で無理やりかけてみるが、客入りが悪い。そんな中彼は田舎である江陵に安らぎを見出し、ソウルから江陵に移った先輩ウォンギル(ソ・ボムソク)が運営する喫茶店で毎週末だべる暮らし。そのうち別荘でも買おうかと考え始める。
 一方、江陵の独立病院で看護婦をしている束草出身のユジョン(イェ・ジウォン)。彼女は「文化生活」にあこがれ、ソウルの病院で働きたいという希望を持ちながらも、年老いた父母、それに同じ病院の同僚であるキム医師と不倫関係にあったため、その夢はかなえられなかった。だがもはや彼とのこれ以上関係を続けても不毛だと悟り、別れを告げる。その辛さを紛らわすためにも、毎週末ソウルに上京し友人の家に泊まらせてもらいながら映画や演劇を楽しんでいるが、友人に彼氏ができて、泊まるのは勘弁してくれと言われてしまう。
 そんな二人は、たまたま同じ喫茶店の常連となり、ウォンギルの紹介で知り合う。そこでお互いに週末はソウル、江陵に行き来していることを知り、インソクは、週末だけお互いのアパートを交換することを提案する。ユジョンは当初その申し出を断るが、やはり背は腹に代えられず、しぶしぶその提案を受け入れることに...

 一般的にスピーディーな展開の多い韓国映画とは異なり、二人の心の距離が縮まるのをじっくり時間をかけて描写する。ある部分ホン・サンス作品の影響を感じつつも、ある部分その気持ちの揺らぎをじっくり描く部分は、『かもめ食堂』など日本の「新感覚」映画の感触に近い。ホン・サンス作品からどろどろした部分を浄化してきれいに仕上げたイメージか。実際随所に『かもめ食堂』のポスターが出てきたりして、日本テイストな感覚の印象が強い。なかなか女性に告白できない男性主人公も、どこか日本人的。
 韓国人に見せるよりも、30代中後半の独身の日本人男女に見せた方が共感が得られそうな作品だが、韓国にもこのようなテイストに共感する層が増えているのだろうか。Daumの評点は結構高い。

 本作品の韓国での封切りは2012年11月15日。韓国での観客動員数は11,515人(KOBIS 2012年データ)。国内未公開。

 監督のチョ・ソンギュは1969年生まれ。ヨンセ大学大学院新聞放送学科修士課程修了。現在、インディー映画、多様性映画の配給、制作を行うスポンジ・エンタテインメントの代表理事。制作投資してきた作品は『素敵な一日』(2008)『映画は映画だ』(2008)『10億』(2008)『おいしいマン』(2009)『美しい』(2008)『女優たち』(2009)『イテウォン殺人事件』(2009)など多数。最近のホン・サンス作品にも出資している。出資作の中には日本の影響が感じられる作品も多い。
 映画監督としては『おいしい人生』(2010)、本作(2012)、『まさかそんな筈は』(2012)、そして現在制作中が『サンタ・バーバラ』。

原題『내가 고백을 하면...』 英題『The Winter of the Year was Warm』監督:조성규
2012年 韓国映画 カラー 1:1.85 100分(韓国公開版)

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