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zoom RSS 「尖閣棚上げ合意なかった」は通じるか?

<<   作成日時 : 2013/07/05 22:57   >>

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 2013年6月29日付の産経新聞の記事「『尖閣棚上げ合意なかった』 78年の園⽥・ケ⼩平会談同席の元中国課⻑」との記事(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130629/chn13062908300000-n1.htm)によると、元外務相中国課長の田島高志氏は産経新聞の取材に対し「中国側の一方的な思いで、合意はなかった」と述べたそうである。田島氏は、日中平和友好条約締結交渉中の、1978年8月10日、当時の園田外相とケ小平副首相との間の交渉に同席していたという。

 ただ、田島氏の解釈の部分を抜いて考えると、園田氏外相が1978年4月に起きた中国漁船団による尖閣諸島周辺の領海侵入事件を念頭に「先般のような事件を二度と起こさないでいただきたい」と述べ、ケ小平副首相は「中国政府としてはこの問題で日中間に問題を起こすことはない。数年、数十年、100年でも脇に置いておけばいい(問題の棚上げ)」と述べ、それに対し園田外相は何も発言しなかった(=棚上げに不同意という意思表明をしなかった)、という事実のみが残る。

 これは孫崎亨氏が『日本の国境問題 - 尖閣・竹島・北方領土』(ちくま新書)で紹介している資料の内容と一致している。ただ、それを、田島氏のように中国側が一方的に独り言を言っただけ、と見るのか、孫崎氏が同書の中で園田氏の記録を元に指摘している、園田氏のように、ケ小平が棚上げ表明してくれて助かったのか、と見るのかは解釈の問題である。少なくとも田島氏と園田元外相の間に認識の違いがあることは明らかであり、中国側から、日本側が棚上げに合意したと見られても仕方ない状況はあったのではないか。
 少なくとも、日本側が棚上げに明確な否定の意志を中国側に伝えていない以上、「棚上げの(いかなる意味での)合意なかった」と断定するのは無理があるのではないか。

 やはり産経の同記事に、1972年9月27日日中国交正常化交渉の中で、条約課長として同行した栗山尚一氏は「両首脳の間で棚上げの暗黙の了解が成立した」と指摘した、とある。

 文書化された「正規の合意」がなかったとしても、少なくとも、尖閣棚上げに向けた「暗黙の了解」があったことは否定できないのではないだろうか。

 タイトルだけが一人歩きしそうな記事であるが、「尖閣棚上げ合意はないが暗黙の了解はあった」あたりが、妥当な記事のタイトルだろう。

 そして、「暗黙の了解」だからいくらでも日本側が破っていい、という話になるのかどうか...


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