yohnishi's blog (韓国語 映画他)

アクセスカウンタ

zoom RSS これからは高視聴率が歓迎されない時代が来る?(2)

<<   作成日時 : 2013/03/09 00:44   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 2011年フジテレビに対して、フジテレビが過度に韓流に対して過度に肩入れしているとして、抗議デモが行われた。常識的に見て、産経新聞、雑誌「正論」を出版する産経新聞社や「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した歴史教科書を出版する(した)扶桑社、育鵬社などいわゆる右翼メディアを傘下に持っている、フジサンケイグループ(フジ・メディア・ホールディングス傘下企業)の盟主的存在であるフジテレビが、日本人の「韓国人化流洗脳計画」を実行しているとは、常識的に考えれば、とうてい考えられないことである。もしフジサンケイグループが日本人「韓国人化計画」の陰謀を実施しているとしたら、フジテレビだけではなく、産経新聞社や扶桑社、育鵬社にもデモに行くことをお薦めする。

 デモを行った人々にしてみれば、視聴率の低い「韓流」ドラマやタレントになぜ肩入れする番組編成をするのか、という話なのだろうが、むしろ、「韓流」ものは社是を違えても相当儲かるコンテンツであると考えるのが自然であろう。そういう意味ではデモを行っている人々は、陰謀論に惑わされているか、そうでないとするならば経済活動の自由を最大限認めるべき資本主義社会において、資本主義の原理を否定している訳である。そういう資本主義を否定される方々は、日本社会にいるより、北朝鮮にでも行かれた方が心安らかに暮らせるだろう。

 韓流コンテンツが視聴率が低いにもかかわらずなぜ儲かるのか、という点だが、一つは自社でドラマを作るより遙かに低コストでドラマを仕入れられるので視聴率が低くてもペイする、ということはあるだろう。ただ、低コストでドラマを仕入れられるという点では、台湾ドラマでも、中国ドラマでも同じ筈である。となると、フジテレビは日本人の「中国人化計画を実施」するよりは、「韓国人化計画を実施」した方がよりまし、という苦渋の判断だった?
 まぁ、そうかもしれないが、やはり「韓流ドラマ」には表面的な視聴率ではカウントできないパワーがあるということなのではないか。
 現在韓流ドラマは地上波では主に東京MXやテレビ東京の昼間、そして主にはBSやCSでの昼間の放送が主流である。これらから推定すると、韓流ドラマの視聴率の大半は、無料放送においては2〜3%か、せいぜい5%程度と推定される。ただ、逆に言うと、中国、台湾ドラマと異なる点は、2-3%程度は確実に稼げるコンテンツと見なされているのではないか、という点であろう。
 もう一つは、いまビデオリサーチが単独で行っている視聴率調査が、そもそも録画視聴率をカウントしていないという点である。この点については2013.1.31付け朝日新聞記事(「ドラマは録画」くっきり)で、ドラマは、録画再生率(単なる録画率ではない)を含めた視聴率がいくつかの例で1.5〜2倍程度になっていると報道している。
 視聴率が録画再生率をカウントしないのは、録画再生はCMを飛ばしてみるだろうから、CMの価格付けに関係ないという考え方による。また、2000年にアメリカの調査会社、ニールセンが日本のTV局とのトラブルで視聴率調査から撤退した後、ビデオリサーチのみが単独で視聴率調査を実施しており、同社の意向が視聴率調査を左右しているという事情もあるだろう。
 私の周囲で韓流ドラマにはまっている人々は、かなりの比率で録画で見ているというのが、実感である。おそらく韓流ドラマの録画再生視聴率は、表面的な視聴率の数倍に上るのではないだろうか。さらに録画再生視聴が、CMを通した商品売り上げに寄与しない、という視聴率調査の考え方にも、少なくとも韓流ドラマに関しては、どうなのかと思われる部分がある。

 それを傍証するのは、スーパーなどの韓国食品の普及ぶりの凄さである。ここ数年の韓国食品の売り上げの増加を示すデータは分からないが、ここ数年の売り上げの伸びは激増している、というのが実感だ。例えば、マッコリ。5年前、マッコリを買おうと思えば、大手デパートの酒類売り場か、韓国食品専門店を探さないとなかなか買えなかった。ところがいまではどこのスーパーにでもマッコリが並んでいる。辛ラーメン、チャプチェの素やホットクの粉なども同様である。ここ5年間の韓国食品売り上げの激増ぶりは相当なものがあると推定される。
 おそらく、これらの韓国食品の売り上げの激増ぶりは、韓流ドラマが一家の台所を預かる中年女性層に与える影響から来るものと思われるが、その全体的な影響力は、どうみても視聴率2-3%の番組の影響力とは思えない。おそらく視聴率数10%の番組に匹敵する影響力があると考えざるを得ない。

 これらから推定されることは、録画再生視聴でも一定の影響力は侮れない、ということと、やはり表面的な視聴率は低くてもコアなファン層にピンポイントに訴えかけることが、コアではないだらだらとした視聴者を多数獲得するよりも(それは広告費が嵩む割にはCMを打っても効果が少ない番組である)より大きな影響力を与えうるということではないのか。つまり中年女性層という純度の高い視聴者層にターゲットを絞られた韓流ドラマに対するCMであれば、視聴率数10%のドラマに匹敵する効果が、より安い広告費で得られる、ということなのである。
 もちろん、それは逆に中年女性層が購買に主導権を握らないであろう、例えばヒョンデ自動車の広告を打ったとしても効果がないだろうということではあるのだが。

 韓流ドラマは、視聴率的には低くても、属性のそろった、純度の高いコアな視聴者を引きつけるがゆえ、スポンサーからすれば、よりコストパフォーマンスの高い広告媒体として人気であり、それがフジテレビが社是を曲げてまでも韓流に固執する理由なのであろう。
 一方、視聴率的には低くても、属性のそろった、純度の高いコアな視聴者を引きつけている、ということは、それに関心のない人にとっては全く無意味なコンテンツである。だからこそ、「人気のない韓流ドラマを日本人に押しつけている」という感覚を生みがちであり、それが「反韓流」デモにつながるのである。

 だが、マスメディアへの広告が減って、インターネットへの広告が増えているということは、関心のある人にのみピンポイントに届けられる広告が高く評価されているということでもある。そして韓流コンテンツとは、このようなネットメディアと同様な性格を持つものである。
 そういう意味では、「反韓流」デモが起これば起こるほど、韓流コンテンツが高い効率を誇る、効果的な広告メディアであることを証明している、とも言えよう。それと同時にこのようなデモは日本人のメディア消費の分断化(例えばお茶の間を皆で囲んでTVを見るという状況の喪失)の傍証とも言えよう。

前回の記事はこちら。
http://yohnishi.at.webry.info/201301/article_5.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
これからは高視聴率が歓迎されない時代が来る?(2) yohnishi's blog (韓国語 映画他)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる