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zoom RSS 尖閣問題の問題整理(2)

<<   作成日時 : 2012/11/01 08:31   >>

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●論点
・尖閣問題、「寝た子を起こす」べきだったのか、そうではなかったのか

1) 「寝た子を起こす」べきだったという側の主張
 今まで尖閣問題に決着をつけなかったことが問題。今からでも問題を先送りせずなるべく早いうちに提起して早期決着を目指すべき。今回の騒動はいずれ起こることだった。

2) 「寝た子を起こす」べきでなかったという側の主張
 領土問題は実効支配している側が有利。下手に騒ぎ立てることはむやみに日本の国益を損なうだけで愚かである。靖国問題で中国に強い姿勢を示した小泉首相でさえ、中国漁船が尖閣地域での領海侵犯を起こしたときは、問題化させず速やかに侵犯漁船を送還していた。

3)私の見解
1. 「尖閣問題はもっと早く解決すべきだった」という主張はその通り

2. 一方、尖閣問題の「解決」とは、必ずしも日本の主張が100%認められることを意味するわけではない。日本が有利な立場だった10〜20年前であれば、多少の譲歩で日本の主張に近いラインで決着も可能だったろうが、中国が国際的な力を増した今日「解決」を目指すなら、日本が大幅な譲歩を迫られることを覚悟しなければならない。
 これは「寝た子を起こせ」派が理解していない、または忘れている論点。

3.「実効支配している方が有利」というのは事実。従って、尖閣問題の最終「解決」を目指して大幅に譲歩を迫られるよりも、ことを騒ぎ立てないで粛々と実効支配を進める、という態度は必ずしも不合理な態度ではない。

4. いざとなれば中国と戦争してでも尖閣を守ればよい、という発想は正しいとは思わない。もし戦争になれば、戦闘力問題以前に、日本企業は中国での経済活動の中止、ならびに資産の放棄を迫られ、日本経済は莫大な損失を被る。尖閣喪失/死守か、日本経済への壊滅的打撃か、の究極の選択を迫られる。
 また仮に武力で尖閣を「守り」切ったとしても、現状の実効支配の延長以外の結果を生まないのではないか?それなら問題を先送りし黙って実効支配を継続していた方が得策。

5. 日本に尖閣を返還した当事者のアメリカは尖閣は日米安保条約の適用範囲と言いつつも、日本の尖閣支配の正当性を必ずしも認めない姿勢に転じた(あるいは実は以前からそういう姿勢だった?)。これは日本の国際的立場を大幅に不利にするものであり、この意味でもこの問題の国際的「解決」において、日本の大幅譲歩なき解決は不可能となったとみるべき。

6. 要は、中国に対する大幅な譲歩(場合によっては領有権の喪失も含む)を覚悟して国際的な問題「解決」に臨むか(仮に大幅に譲歩してもそれでも今後中国との間に領土紛争のタネをなくしたとのメリットはある)、それとも問題を先送りしながら、日本は何も失うことなく、静かに今の有利な実効支配を継続するか、という選択の問題だと思う。
 今まで、問題を先送りにしてきたのはリスクを嫌う日本らしい選択だったのだ。

 問題は「国際的に、日本が何も譲歩することなく今の日本側の主張を中国側に100%認めさせられる可能性がある」と錯覚して、ヘタに動いた結果、日本側が散々な損失を余儀なくされたあげく、せいぜい現状の実効支配の継続程度の結果しか残せないまま終わってしまいかねないことであろう。多くの「寝た子を起こせ」論者の主張の帰結は、結局こういうことに終わりかねないのではないのか。
 「正しい」主張なら国際的にも認められるはず、という考えは、国際的にナイーブ(世間知らず)な思い込みに過ぎず、国際政治のリアリティを理解しているとはとうてい思えない。石原慎太郎の駄目さはここにある。


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