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zoom RSS 『恋愛万歳』 - ヤン・イクチュン「息もできない」後の第2作

<<   作成日時 : 2012/04/07 07:47   >>

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画像 本作は、『息もできない』のヤン・イクチュン監督と『今、このままがいい』のブ・ジヨン監督によるオムニバス映画。いずれも禁断の恋愛を描く。

1.「山井(サンチョン)湖の味」ブ・ジヨン監督
 スイン(ソ・ジュヒ)は娘(クォン・クィビン)と二人ぐらし。母子家庭を支えるべくスーパーで必死に働いているが、娘からはウザったらがられ、誰からも理解されないと寂しく感じていた。そんなスインにとって唯一の慰めは職場の年下の男性同僚ジュニョン(キム・ソンビン)。
 昨年秋、職場のピクニックで彼とコンビを組んで楽しく二人三脚をしたのが良い思い出となり、ただのおばさんが年下男を思うなんてと罪悪感を感じながらも、それ以来密かに彼を片思いしていた。
 バレンタインデーが近づいたある日、夜勤担当でその日の昼非番だった彼女は町でジュニョンが歩いているのを見かける。それを見て思わず彼の携帯に電話してしまった彼女は、「何のご用でしょうか」と問う彼に、なんと答えていいか迷ったあげく、「去年職場のピクニックに出かけた山井湖にはどう行けばいいのでしょう」と言う。
 そう言ったいきがかり上半分、そして昨年秋の楽しい追憶を追求半分で、娘のかわいいブーツを勝手に履いて、スインは山井湖に向けて一人出かけるのだが...

2.「未成年」ヤン・イクチュン監督

 録音編集エンジニア、ジンチョル(ホ・ジュンソク)は、気がつくと自分の録音スタジオで見知らぬ女の子と寝ていた。夕べ酔っぱらって自分のスタジオに女の子を連れ込んでしまったらしいが全く記憶にない。その、チャンポンが大好物だという女の子ミンジョン(リュ・ヘヨン)にともかく朝食として出前のチャンポンをおごって、何とか他のミュージシャンがやってくる前に、這々の体で追い返す。
 実は彼女はまだ女子高生。彼女には最近までつきあっていたBFヒョンソク(オム・ヨンフン)がいたが、最近彼が何かをやらかして別れていた。そんな彼女にヒョンソクは未練がましくまとわりついてくる。そのヒョンソクに見せつけるように、彼女はヒョンソクにジンチョルのスタジオ近くまでバイクで送らせ、新しいBFができたと宣言する。
 ジンチョルは、女子高生であることが明らかになったミンジョンがスタジオにたびたび出入りするようになり当惑する。実は、彼にはスイン(キム・ソンミ)という恋人がいるのだが、最近彼女とうまくいっていない。先日、日頃決して女性を連れ込むことなどしない自分のスタジオにうっかりミンジョンを連れ込んでしまったのも、そのせいかもしれない。彼はミンジョンの挑発的な行動にますます困惑し振り回されていくのだが...

 前半はおばさんの年下の青年への片思い、後半は30代中盤の男と女子高生との、いずれも禁断の恋のお話。両監督とも前作はいずれも社会性の強い作品であった。本作では、いずれも社会通念に抵触するという意味では、ある程度の社会性を持つシチュエーションではあるが、それよりも、純粋に異性を思う切ない心に焦点を当てて描いた小品。
 「未成年」では男が思わぬ女の子と出会って救われていくというシチュエーションが『息もできない』と似ているが、あるいはヤン・イクチュン自身そのような過程を経て救われたのかもしれない、と思わせる。女の子のキャラクターも似ている。おそらく『息もできない』の設定から、重いバックグラウンドを省いて、純粋にラブ・ロマンスとして描きたかったのでは... という気がする。

 個人的には今ひとつ救いのないブ・ジヨン作品より、三者三様の交錯する思いを切り取ったヤン・イクチュン作品が好ましく思える。そんなに可愛らしく思えなかったミンジュンに、思わぬ形でどんどん引き込まれてき、彼女が可愛らしく見えてくるジンチョルの思いに共感。このあたりの心理的交錯の描写はヤン・イクチュン、流石にうまい。

 本作品の韓国封切りは2011.6.9。観客動員数は3,854人(KOBISデータ2011年)。国内未公開。

 なお、本作品の韓国盤DVDの画質に関してであるが、解像度はかなり甘さが目立ち、輪郭線のゴーストもはっきり確認できる。韓国盤の標準以下。ただ色彩に関しては違和感はない。

 なお、山井湖は京畿道抱川市北部、ソウル北北東の江原道境界近くにある湖。KORAIL京元線、議政府駅下車、議政府駅(フンソン地下道入口)バス停より座席バス138-6または138-9番バスに乗り、終点山井湖サンドン駐車場下車。運行間隔30分。料金1900ウォン。

原題『애정만세』英題『A Time to Love』監督:부지영,양익중
2011年 韓国映画 カラー 80分(韓国上映時間)

DVD(韓国盤)情報
発行・販売: ART Service 画面: NTSC/16:9(1:1.85) 音声: Dolby5.1 韓国語 本編:80分
リージョン3 字幕: 韓/英(On/Off可) 片面一層 2011年 10月発行 希望価格W25300

『息もできない』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/200910/article_4.html

『今、このままがいい』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/200911/article_5.html



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