yohnishi's blog (韓国語 映画他)

アクセスカウンタ

zoom RSS 「若い世代でネガティブな労働観が増えている」というWeb記事

<<   作成日時 : 2012/04/05 00:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

 ダイヤモンドオンラインを見ていたら「若い世代でネガティブな労働観が増えている」というWeb記事が出ていた。
http://diamond.jp/articles/-/16881

 そこの中で、日本の学生の大企業志向、公務員志向が強まっていることを指摘し、その背景に「会社嫌い」「労働嫌い」の思想が広まっており、「働くことによる社会的な充足感」をすごく否定する雰囲気が広がっている、としている。そして彼らの考え方はマルクス主義的な「資本家と労働者は対立している」という階級闘争史観であり、日本人の多くに足りないのは、「会社とは何か」ということについての正しい認識だとする。

 さらに、次のような指摘もある。
「この間、私がブログでソニーのテレビ部門が8年間赤字だということに対して、「そんなところに優秀な技術者を8年間も置いておくことの無駄をよく考えてほしい」と書いたら、「技術者が金を生まないのが、何が悪いのか」というような意見が、わんさか来てびっくりしました。
自分が創りだしたものを市場が高く評価してくれて、それに対して十分な対価を払ってでも手に入れたいという人が世界中にたくさんいる、それがまさに価値創造なのだという感覚が全然ないですよね。
(中略)

 優秀な若い技術者を、10年も赤字部門に閉じ込めておくなんて、本当にもったいないと思うんです。これこそ日本の今後の可能性をつぶしてしまう愚行だという危機感すらあります。日本にとって人材こそ唯一の貴重な資源なわけですから、人材の有効な資源配分が行なわれたら、日本経済も再生の可能性がでてきます。」

 働くことが楽しいという価値観を取り戻そう、とか、寄らば大樹の陰ばかりでなく中小企業だって働き甲斐がある企業があるから、そういうところを目指そう、という適切に思える指摘もある。

 しかしマルクス主義者が今時の若者を労働・金儲けは悪だという価値観で洗脳しているなどという指摘はどう考えても的外れだろう。そうであれば共産党がもっと若者の支持を得ても良いはずだが、現実にはさっぱりである。むしろ勢いづいているのは右翼であって、大阪の橋本徹などが支持を集めているという状況と彼らの指摘は全く合わない。小説「蟹工船」が多少読まれているからといって、それをマルクス主義イデオロギーの浸透に結び付けて論じているのは、意図的な情報操作と思われても仕方ない。それとも橋本徹はサヨクだったか?
 やはり、「会社嫌い」「労働嫌い」の思想が広まっている最大の原因は、雇う側の、労働者を大切にしなくても良い、という発想の広がりであろう。もっとも、19世紀にマルクス主義が生まれた原因も、資本主義における雇用側の労働者を大切にしない発想の普遍化とそれにともなう労働の苦役化だったので、要は原因と結果を逆に言っているのだ。マルクスをきちんと読んでいればマルクス主義が労働は悪だなんて洗脳してるなどというバカな発想が出てくるはずがない。むしろ労働の価値をどう労働者に取り戻すかがマルクスの課題だったのだ。

 雇用が流動化すれば会社で楽しく働く人が増える、という指摘も、現実の日本の雇用は流動化しないままなのではなく、徐々に流動化の方向に向かっているが、それが決して働くのが楽しいという人を増やしていない(むしろ減らしている)という趨勢では説得力を持たない。むしろ雇用の流動化が労働者を大切にしなくて良いことの正当化の理由に使われかねないのが現状だ。
 思い切ってもっと流動化を増やせば、変わってくるのかもしれないが、結局アメリカのように非常に意欲を持って働ける層と、全く働く意欲を持てず、労働に対して完全にモラルを持てない層に二極分解するだけのように思える。意欲を持って働ける層の実数をある程度増やすことにはなるとは思うが。
 日本人は会社に対して不満が多いと言うが、それはまだしも会社に期待を持ち、労働に対して何とかモラルを保っている層の多さの裏返しではないか。アメリカに多く見られるような、会社に何も期待せず、労働に対してもモラルを持たない労働者層はむしろ会社に対する不満も低くなるだろう。

「優秀な若い技術者を、10年も赤字部門に閉じ込めておくなんて、本当にもったいないと思うんです。これこそ日本の今後の可能性をつぶしてしまう愚行だという危機感すらあります。日本にとって人材こそ唯一の貴重な資源なわけですから、人材の有効な資源配分が行なわれたら、日本経済も再生の可能性がでてきます」

という指摘も、多分間違っている。

むしろ
「優秀な若い技術者を、10年も[日本企業の]赤字部門に閉じ込めておくなんて、本当にもったいない、これこそ日本[人の生み出した技術]の今後の可能性をつぶしてしまう愚行だという危機感」をもつべきかもしれないが、その先、それを活用すべきなのはもはや日本企業とは限らない。それが韓国企業だったり、中国企業だったりするわけで、グローバルな「人材の有効な資源配分が行なわれたら、日本経済も再生の可能性がでて」来るとは限らない。
 日本企業が活用できない日本人の生み出した技術や日本人人材を活用してくれている韓国企業、中国企業よありがとう、と広い心を持つことが求められるのだ。

 事実、世界の中で韓国ほど日本人の人材価値を高く評価してくれる国はない。なにせ韓国メーカーは自社の韓国人社員を40代ぐらいで次々に首を切っているのに、日本企業がいらないと思っている4,50代の日本人エンジニアを一所懸命、日本企業よりはるかに高い給料を出してスカウトしてくれているのだから。日本語を外国語として学ぶ学習人口だって世界トップだ。

 ロンドンオリンピックのシンクロナイズド・スイミンjグでも、日本人の井村コーチの技術を正しく評価できない日本チームよりも、井村コーチを高く評価し彼女に指揮を任せる中国チームを応援する... それこそがグローバリゼーションに前向きな日本人としての「正しい」態度である。

関連記事
日本人技術者争奪戦とは言うが...
http://yohnishi.at.webry.info/201202/article_5.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「若い世代でネガティブな労働観が増えている」というWeb記事 yohnishi's blog (韓国語 映画他)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる