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zoom RSS プロメテウスの罠

<<   作成日時 : 2011/12/14 22:31   >>

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 朝日新聞の連載「プロメテウスの罠」が地味な連載だが、注目に値する。福島原発を巡る様々な問題を追及している連載だが、非常に重要な指摘を行っている。

 例えば内部被曝(体内に取り込まれた放射性物質による被爆)の問題。前回までのシリーズ(「無主物の責任」)では、広島原爆投下当時医師として原爆被爆者を診た医師肥田舜太郎(94)らに取材して、日本政府は原爆被害者への補償額を極力抑えるために、原爆による内部被爆の被害を極力認めない、もしくは過小評価しようとして、内部被爆に関するデータを公的に体系的に収集しようとしなかったことを明らかにしている。このため、内部被爆がどの程度まで許容可能なのか公的に確認できるデータは政府には一切なく、「直ちに健康に影響が出るわけではない」とは言えても長期的な影響に関して公的に何かを宣言できる根拠は一切持っていないということが明らかにされている。
 このため、専門家によって内部被爆による長期的影響に関して180度言うことが異なり、市民は困惑するしかない。だが、政府には長期的被害に関する基準を公表できるような根拠は一切持っておらず、市民各自が自己責任で判断する以外ない。とは言え肥田舜太郎は原爆の経験から内部被爆の被害を軽視すべきではないと警告する。
被爆後、2,30年経ち慢性的な疲れやすさやだるさを訴える被害者が急増したからだ。だがこれらの患者は周囲から「怠け者」、病院でも「神経過敏症」「ノイローゼ」と言われて終わっている。そして国は原爆が原因とは決して認めようとしなかった。

 現在連載中のシリーズ(「学長の逮捕」)では、旧ソ連におけるチェルノブイリ原発事故後、亡くなった人の解剖を行い、人間の体内にどの程度放射性セシウムが蓄積するかを測定した世界で唯一の学者、ウクライナのゴメリ医大元学長のバンダジェフスキー(54)に取材し、子どもたちのセシウムの体内蓄積量が大人の数倍に上ることを明らかにしたうえで、内部被爆の研究を続けるバンダジェフスキーが当局によって逮捕された事実も報道している。
 ウクライナでは、放射線による内部被曝が発癌率を明確に上昇させているデータは得られていない(個人的にはロシア人は飲酒量が半端でなく、たばこの喫煙率も非常に高い影響のような気もする)。しかしながら、被爆後数十年を経て、広い範囲で免疫力の低下を示唆する兆候が現れているという。また、バンダジェフスキーによると、放射能による影響は個人差がかなり大きく、影響を受けやすい人と受けにくい人がいると言う。このため、放射能を浴びても長生きする人がいたからといって、すべての人に対する放射能の影響を楽観視するのは危険だと警告する。
 最近ではウクライナの食品における放射能の残留基準が、日本における暫定基準よりもはるかに厳しいとともに、食品の種類によって細かく基準が決められていることも報道している。

 また、しばらく前のシリーズでは文部科学省が放射線の拡散を予測するSPEEDi(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)のデータをひた隠しにするとともに、傘下の機関において長年継続されていた放射線の観測を止めさせようと不当な圧力を加えるなどの反国民的な動きをしていることも報道している。それを止めたのが民主党の森ゆうこ議員(現文部科学副大臣)の活躍だったことも明らかにしている。しかしなぜか森ゆうこ議員は、本来ならば得点になりそうな事柄の取材にも拘らず、朝日新聞の取材に応じようとしない。

 地味な連載記事ではあるが、これは良い連載だ。今後とも本連載を期待して見守っていきたい。と同時に連載終了後は本として刊行されることも期待したい。

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