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zoom RSS 韓国版"After Life" 韓国映画『ロマンティック・ヘブン』

<<   作成日時 : 2011/09/04 07:05   >>

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画像 死と記憶を巡るチャン・ジン監督のファンタジック・コメディ。是枝裕和監督の『ワンダフルライフ(英題: After Life)』を髣髴させるところがある。

 タクシー運転手のジウクは新調したばかりのタクシーがいきなりエンスト。そこへ空からラジカセが落ちてくる。粉々に割れたそこで拾い上げたCD一枚...「天国のメロディ」
1. 母さん
 チェ・ミミ(キム・ジウォン)は母親(キム・ドンジュ)が1年間近く入院している。彼女の母を救うには骨髄移植が必要だが、現在まで提供者を待っている状況。しかし、母の容体を見ていてとても待ちきれなくなった彼女は担当医師に相談する。医師は、本来は明かしてはいけないのだがと言いつつも、母親と骨髄の型が一致する人物の名前を教えてしまう。彼の名はチョン・ハヨン。ミミは彼を説得しようと彼の家に出かけるが、父親(イ・ムンス)から、そんな人は住んでいないと言われる。ところが、彼女はキム刑事(イム・ウォニ)とパク刑事(キム・ウォネ)に捕まってしまう。実はチョン・ハヨンは、ガールフレンドを殺害した容疑で指名手配されており、彼女は容疑者の関係者として拘束されてしまったのだ。
2. 妻
 一方、弁護士ソン・ミンギュ(キム・スロ)は愛妻ユンジュ(イ・ウニュ)を病気で亡くしてしまう。ヨム・キョンジャ弁護士(ユ・ソン)のサポートを受けて妻の葬儀を済ませたミンギュは病院に愛妻の鞄が置きっぱなしになっているのではないかと、病院へ戻るが、彼女がいたベッドには、既にミミ母子が新たに入院してきていた...
3. 少年
 ジウクの痴呆になった祖父(キム・ジェゴン)はミミの母親と同じ病院に入院している。ジウクはたびたび会うミミのことが気にかかっているのだった。ジウクの祖父の時に自分の妻も分らなくなる状態を祖母(チョン・ヤンジャ)は悔しく思っている。実は祖父は朝鮮戦争の時に生き別れた初恋の人がずっと忘れられないのだった。祖母は祖父が死ぬ前に、その初恋の人を探し出して会わせてやりたいと思っていたのだった...
 故障していたタクシーを直し、再び仕事に出たジウクは、占い師の老婆キム・ブン(イ・ヨンイ)を乗せた。ところが、彼女を乗せて走っている時に、他の車と正面衝突してしまう。
4. ロマンティック・ヘブン
 そして死後の世界にやってきたジウンとブン。老婆だったはずのブンはなぜか若い少女(シム・ウンギョン)になっている。二人は天国の事務官(イ・ハヌィ)の案内で天国で暮らし始めるが、なぜか二人は天国の音楽が聞こえない。事務官は、二人がまだ生きているのに、何かの間違いで天国に来たのではないかと疑う...
 一方地上ではミミの母が危篤状態に陥る。ミミは何とか母を助けようと、チョン・ハヨンを探し出そうと必死になる一方で、ミミの母は死後の世界に向かいつつあった...

 印象としてはチャン・ジン版の『ワンダフルライフ』。是枝の『ワンダフルライフ』では人生の最良の記憶は何か、というテーマが扱われていた。チャン・ジンの本作品でも、様々な人々の事情が様々に交錯する中で、何らかの形で死に直面した人々にとっての大切な「記憶」、さらに限定していえば「愛の記憶」ということになるのだろうが、は何かというテーマが扱われているように思う。
 例えばタクシー運転手のジウクにとっては、祖父を初恋の人に合わせてあげることが彼の命を懸けた使命になるし、弁護士のソン・ミンギュにとっては亡き妻の思い出の品を探すことが彼の目標になる。ミミはハヨンと彼の恋人との間の記憶を伝えて、彼の濡れ衣を晴らすとともに彼の行方を追うことが使命になる。
 ストーリー展開は様々な人物が絡んでいささか複雑だが、本人の死、あるいは周辺にいる大切な、縁のある人の死であるとにかかわらず、何らかの形で死に直面した人々にとっての記憶探しが、本作品の大きなテーマになっている。

 いささか寓話的でしかもキリスト教的色彩が強い作品でもあり、好き嫌いが分かれる作品だろう。ただ、是枝裕和の『ワンダフルライフ』が日本国内では興行的にも評判上もパッとしなかったにもかかわらず、海外で高い評価を得られたように、チャン・ジンの本作品も東洋である韓国よりもむしろ欧米の方が受け入れられやすい作品なのかもしれない。

 本作品の韓国封切りは2011年3月24日。韓国での観客動員数は、51,334人(2011年3月末現在 Cine21データ)。韓国ではあっという間に劇場から消えてしまったようだ。おそらくチャン・ジンのここ最近の長編映画中、最大の興行失敗作。日本未公開。

 なお、本作品のDVDの画質だが、色彩面では美しいが、解像度が悪い。ローパスフィルターが強めにかかっているせいか、輪郭線のにじみも目立ち、解像度自体はUEKなみ。せっかく片面2層収録なのに解像度がネット動画程度の解像度では... ART Serviceよお前もか、という感じ。元々観客動員数がインディー映画並みの作品なので、手抜きをしたというところなのだろうか。ただしフルHD大画面で見ない限り、気が付かないかもしれない。なおDVDケースには画面比率1:2.35とあるが誤り。

原題『로멘틱 혜분』英題『Welcome to Romantic Heaven』監督:장진
2011年 韓国映画 カラー 117分(韓国劇場公開版)

DVD(韓国盤)情報
発行・販売: ART Service 画面: NTSC/16:9(1:1.85) 音声: Dolby5.1 韓国語 本編:117分
リージョン3 字幕: 韓/英(On/Off可) 片面二層 2011年 6月発行 希望価格W25300



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『グッドモーニング・プレジデント』 - 韓国映画
 『間諜リ・チョルジン』『ガン&トークス』『小さな恋のステップ』などのチャン・ジンの2009年作品。 ...続きを見る
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2012/06/06 00:38

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