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zoom RSS 田舎刑事の意趣返し 韓国映画『亀走る』

<<   作成日時 : 2011/05/23 06:13   >>

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画像 アリの7割は働いていないでぶらぶらしているというが、そのぶらぶらしている7割がいざという時に重要なのだ、という議論がある。本作品はそれを地で行くような刑事ドラマ映画。主演は『追撃者(チェイサー)』のキム・ユンソク。

 舞台は忠清南道の礼山(イェサン)郡。その田舎の警察署に勤務する刑事、チョ・ピルソン(キム・ユンソク)。とはいえ、平和な田舎なので大した仕事はない。せいぜいデリヘルをやるやつが出て、茶店(タバン)に来る客が少なくなったから摘発してくれと店主に頼まれて、デリヘルを摘発してみたり、あとは地域の伝統的な闘牛に熱を上げるほかにやることはない。
 ところが、摘発したデリヘルの親父に心臓病の持病があり、取り調べ中に発作を起こして入院。ピルソンは取り調べに問題があったのではないかと停職3か月を食らう。だが、借金があって、妻(ギョン・ミリ)に、漫画喫茶をやらせたり内職をやらせて頭の上がらないピルソンは停職になったという事実を打ち明けられない。しかも伝統の闘牛大会が近付いてきており、親友のヨンベ(シン・ジョングン)には自分が掛け金を出すと言ってしまった手前、金を出さないわけにはいかない。思い余って妻がためておいたへそくりの通帳を持ち出し、闘牛の掛け金として出してしまう。
 幸い、ピルソンの見立てがよく、闘牛では大穴を当てて仲間とともに大儲けしたのだが、その金を突然押し入ってきた男に奪われてしまう。その男こそ、宝石強盗犯として収監されていたものの、脱走したソン・ギテ(チョン・ギョンホ)であった。実は彼は恋人が、ピルソン行きつけのタバンで働いているキョンジュ(ソン・ウソン)であったのだ。
 ギテを捕まえ損ねたピルソンは翌日捜査班帳(チュ・ジンモ)にそのことを訴えるが、酒を飲んでいて勘違いではないのかと問いただされ、確信が持てない。おまけに妻からはへそくりを無断で持ち出した上にそれをなくしたと責め立てられ、家に帰れない。
 とはいえなんとか、ギテがキョンジュの家に出入りしていることを突き止めるとともに、ギテに間違いないことを確認する。早速、ギテを捕まえようと操作班長や同僚に連絡するが、皆退勤後くつろいでいたり、休暇だったりして、電話に出ようとしない。仕方なく捕まえれば多額の報奨金が入ると、ヨンベと子分たちを呼び出して捕まえようとするが失敗。ピルソンはギテに指を切り落とされ入院する羽目に。
 ところが、ギテが来たことを知って中央から派遣されてきたエリート刑事に、ピルソンは報奨金欲しさ、手柄を独り占めにしようと、他の応援を頼まなかったのだろうと疑われ、クビになってしまう。おまけに彼らは、地元の刑事はろくでなしばかりだと馬鹿にされ、操作班長らははらわたが煮えくり返るが、彼らもやましいところがあるのでどうにもできない。
 クビになったピルソンは何とか自分の手でギテを捕まえ、名誉回復して復職を勝ち取ろうと、ヨンベの協力を得て独自の捜査を始めるのだが...

 やることがなく暇なうえに中央のエリート刑事からバカにされる立場の田舎刑事がその意趣返しに励むというストーリーで、多少ラ・ヒチャン監督の『正しく生きよう』(原作は日本映画『遊びの時間は終わらない』)と似た部分がある。あるいは、裏『殺人の追憶』と言うべきか。
 普段は妻からも子供たちからも情けなく思われ、中央のエリート刑事たちからは馬鹿にされている田舎刑事が必死に名誉回復のため情熱を傾けて奮闘する姿は、おかしくもあり、身もつまされるところもありでなかなか味わいがある(ちょっとイ・ジュンギ監督の『楽しき人生』に通じる部分もあるかもしれない)。そしてそのちょっと情けない刑事役にキム・ユンシクがまたぴったりである。そして韓国の地方都市の雰囲気がよく描けている。
 イ・ジュニク監督の『楽しき人生』にも通じる、全国のちょっと情けないおやじたちへの応援歌的なプログラム・ピクチャー。終わりの後味も良い。

 なお、忠清道方言が聞ける映画としても貴重か。

 韓国では、2009.6.11封切り。全国観客動員数は305万2459人。日本では韓国映画ショーケース2009で上映されているが、一般劇場公開&ビデオ発売ともない。韓国での観客動員数は多く(2009年中では洋画を含んだ観客動員数第10位)、ヒットし、できも悪くないのに国内一般公開がないのはちょっと惜しい。

 監督のイ・ヨヌは1996年南カルフォルニア大学のシネマ・スクール卒業後、1999年短編『10407』を発表。同年、韓日青少年映画祭総監督を務める。さらに2002年長編デビュー作『2424』を撮り、本作が長編第2作。以上シネ21データベースを参考に記述。

 なお、本作の韓国盤DVDの画質は比較的良好で韓国盤のスタンダードを達成している。但し多少シャープネスorエッジ強調フィルターがかかっているかもしれない。Mpegのエンコーディングのビットレートもきちんと可変になっており手抜きがない。
 2009年頃までは韓国盤DVDは手抜きがなかったのだが...

原題『거북이 달린다』英題『Running Turtle』監督:이연우
2009年 韓国映画 カラー

DVD(韓国盤)情報
発行・販売: KD Media 画面: NTSC/16:9(1:2.35) 音声: Dolby5.1 韓国語 本編:117分 
リージョン3 字幕: 韓/英(On/Off可) 片面二層(2枚組) 2009年 10月発行 希望価格W23100

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