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zoom RSS 犯罪スリラー 韓国映画『深夜のFM』

<<   作成日時 : 2011/05/19 19:13   >>

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画像 2010年秋に公開された犯罪スリラー映画。子供が人質に取られた人気FMディスクジョッキーが主人公。

 コ・ソニョン(スエ)はシングルマザーの映画音楽専門の人気FMディスクジョッキー。だが娘の病気を治すため、降板しアメリカに行くことを決意し、今晩の放送が最終放送になる。最終放送ということでファン代表を呼ぶことになったのだが、なぜか、同僚のパク・ギョンヤン(チェ・ソンヒョン)が呼んできたのは、コソンがストーカーだと忌み嫌っていた、しつこくファンレターを送ったり電話してきていたソン・ドクテ(マ・ドンソク)。ソニョンは嫌な予感がした。
 一方、家には娘のウンス(イ・ジュナ)と、彼女のベビーシッター係として妹のアヨン(シン・ダウン)、それに彼女の娘ヒョンジ(チェ・ヒウォン)が留守番していた。そこへ突然男が押し入る。彼はやはりソニョンの熱狂的なファンであったハン・ドンス(ユ・ジテ)。幸いウンスは隠れていて見つからなかったが、彼は、アヨンとヒョンジを人質にし、自分の言う通りに放送しないと、人質の命はないと、ソニョンを脅迫する。
 すぐ、警察に連絡するソニョン。だが様子を見に行った警官はドンスに殺されてしまう。そしてドンスはアヨンの足指を切り落とすところを携帯で見せてソニョンを脅迫し続ける。追い詰められたソニョンの行動は...?

 ジェットコースター型犯罪スリラー娯楽映画を狙った本作品、確かに息もつかせず観客を引き込んでいく力のある娯楽作品に仕上がっている。ただ、コンセプト的な部分で、数年前に公開された韓国映画『セブンデイズ』と同工異曲かという感じもなくはない。『セブンデイズ』の7日間が、深夜放送の2時間にスピードアップし、主人公は女性弁護士から人気FM DJに変わってはいるものの、シングルマザー、犯人は最初から分っている設定、劇場型人質犯罪、というコンセプトは共通。
 ただ、徹底的に自分の娘を救うためには他人の犠牲も手段も選ぼうとしないソニョンのあり方には、もちろん子供のために最大限手を尽くすことは正しいことだと思われてきたが、それは自己犠牲というよりは、実はある種の利己主義であり、果たしてここまでやることが正しいのか、という疑問を感じさせられた。逆に親の自己犠牲の利己性を改めて問題提起する意図で狙って作られた作品であるとすれば、その点は評価できるが、その問題提起の意図があったのかどうか...?
 またサイコな犯人像が、簡単に「精神分裂病(最近の日本の用語では統合失調症)患者」とされているが、これも精神障害者への偏見を増長するのではないかとちょっと懸念される。統合失調症だから「サイコ」な行動に走るというのはちょっと違うのではないか。むしろ性格異常のようなものでは? カン・ウソクの『公共の敵』シリーズでも、反社会的犯人の存在を簡単に精神障害者に設定するというケースが見受けられたが、これは韓国の安直かつ人権上問題な発想ではないかという気がする。
 とはいえ、一定水準をそなえた娯楽プログラムピクチャーとして多くのファンが楽しめる作品だろう。

 韓国での公開は2010年10月14日。全国観客動員数は1,223,348人、2010年韓国ボックスオフィス36位(KOFICデータ)。日本では未公開だが、福岡アジア映画祭(2011.7)での上映が予定されている。

 監督のキム・サンマンは1970年生まれ。弘益大学広告デザイン学科出身。元々はデザイン、美術スタッフとして映画界に入り、『接続』のポスターデザインに始まり、30編以上の映画のポスターデザインを担当。更にデザイン能力の高さが評価され『太陽が西から昇る』以降、美術監督としても活躍。『JSA』では大鐘賞で美術賞を受賞。さらに音楽バンド「ホボクチ(内もも)」のベーシストとしても活躍しながら、インディーズ音楽レーベル「ビートボール」の設立にも参画。さらに、『死生決断』では美術監督と音楽監督を兼任、「映画界の万能選手」とも呼ばれるように。そしてついに『ガールスカウト』にて長編監督デビューを飾った。本作は長編第2作(以上Daum映画データベースを参考に執筆)。

 なお、韓国盤のDVDの画質だが、傾向は同じPRE.GMから出た『グランプリ』とはことなる。解像度はややソフト気味ながらも、画像自体はスムーズ。ざらつきの傾向は見えない。最近の韓国盤としては標準的な画質か。DVDの平均ビットレートは高いが(7.96M/s)、やはりオープニングを除いてレート固定に近い。観客動員100万人越えということで付加映像ディスクが付いた2枚組。

画像


原題『심야의 FM』英題『Midnight F.M.』監督:김상만
2010年 韓国映画 カラー

DVD(韓国盤)情報
発行・販売: PRE.GM 画面: NTSC/16:9(1:2.35) 音声: Dolby5.1 韓国語 本編: 106分 
リージョン3 字幕: 韓/英(On/Off可) 片面二層(2枚組) 2011年 2月発行 希望価格W25300

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