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zoom RSS イ・ビョンイル監督による韓国式スクリューボール映画の古典 『自由結婚』

<<   作成日時 : 2011/04/16 00:00   >>

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画像 1958年製作の韓国のラブ・コメ映画。韓国映像資料院製作の古典映画コレクションの一角『1950年代ロマンチック・コメディコレクション』収録作のうちの一作。

 医学博士コ博士(チェ・ナムヒョン)の家には娘が三人に息子が一人。だが娘をどう嫁がせるかが頭痛の種だ。長女のスッキ(チェ・ウニ)は親の反対を押し切ってスンイル(ソン・ソミン)恋愛結婚したものの、新婚旅行に出た当日、スンイルが過去の別の女性との恋愛を許してくれと告白したのに乗じて、スッキもやはり高校時代、ボーイフレンドがいたことを打ち明けたとたん、スンイルはつむじを曲げて、新婚旅行から帰るなり、新妻を一人韓国に置いて渡米してしまった。以来スッキは家の2階で幽霊のように暮らしている。それを見た母親のアン女史(ソッ・グンソン)は娘たちの恋愛に大反対。
 しかし、次女のムニ(イ・ミンジャ)は末息子グァンシク(パク・グァンス)の家庭教師ジュンチョル(チェ・ヒョン)と密かに恋愛関係にあり結婚を約束する仲に。グァンシクの密告でムニが恋愛していることを知ったアン女史はグァンシクの家庭教師を辞めさせ、ムニとアメリカ留学経験のあるワンソプ(イ・リョン)と見合いさせようと画策する。だがムニは母親の意向に徹底的に逆らったあげく、睡眠薬を大量に飲んで自殺を図る。
 慌てたアン女史は、ワンソプの母親の手前見合いを中止する訳にも行かず、苦肉の策として三女のミョンヒ(チョ・ミリョン)をワンソプと見合いさせることに決めたのだった。
 ところが、父親の囲碁の相手として時々家に来る、父親の大学の助手のヨンス(パク・アム)がどうやらミョンヒに気があるようだ。だがアメリカ流レディファーストのワンソプに対して、ヨンスは完全に韓国流。ミョンヒに対して気があるにも拘わらずつっけんどん。さらにミョンヒがワンソプと見合いをしているということを知って、ますますそのつっけんどんに磨きがかかるのだったが、ミョンヒはそのヨンスの態度にまんざらでもない模様...

 ソウルの当時としては一般家庭とは縁遠いハイクラスの家庭を舞台とした恋愛コメディ映画。もちろん当時としてもコメディ映画として企画されたのだろうが、今から見ると、当時の時代がかりぶり、モラル意識の違いに全く笑わされる(失笑?)と言わざるを得ない。もちろん当時の人たちも、自由恋愛を主張し始めた若者たちの態度にうろたえる親の心情を見て笑ったのだろうが、それでも結婚は恋愛が望ましいという意識が芽生え始めていた(これはやはりアメリカ文化の影響か)、という時代の貴重な証言記録であることは間違いない。
 舞台となる家庭がハイクラスであるのも、これはやはり恋愛結婚という概念が一般庶民に縁遠いものであったためか、それとも両班をからかう仮面劇(タルチュム)の伝統を引いているためなのか?

 監督のイ・ビョンイルは韓国映画開拓者の一人。1910年咸興(現・北朝鮮)生まれ。少年時代より映画に関心が高く、1932年窒素肥料株式会社の不当解雇を受けた労働者を扱ったセミドキュメンタリー映画に出演したことをきっかけに、日本へ留学、東京神田の三崎英語専門学校を卒業後、1935年に日活に入社、阿部豊門下で助監督として経験を積む。1941年に朝鮮に戻りミョンボ映画社を設立して『半島の春』を撮影、高い評価を受けると共に興行的にも成功する。しかし、朝鮮総督府による映画製作一元化体制の確立により、自由な映画製作が不可能になり、朝鮮映画建設本部に所属するが、自分の作品の作品を生み出すことは出来なくなった。
 解放後1948年に20世紀フォックス社より招請を受けて渡米、南カルフォルニア大学に入学してハリウッド式映画製作を学ぶ。1950年に帰国するも、直後に朝鮮戦争が勃発して、日本に避難。1954年ソウルに戻って東亜映画社を設立、『嫁に行く日』(1956)を撮る。以後ハリウッド流スクリューボール・コメディと韓国の伝統を掛け合わせた作品を追求していくことになり、本作もその代表的作品の一つ。また日本で開催された第4回アジア映画祭で特別喜劇賞を受賞するなど、韓国映画史上最初に国際的に評価された映画人となった。
 1978年韓国芸術院会員に選ばれるもののその年11月、68歳でこの世を去った(以上DVD付属ブックレットを参考に記述)。なお、イ・ビョンイル作品は『半島の春』『嫁に行く日』とも韓国映像資料院によってDVD化されている。画像

 なお、本作品は日本未公開。

 ちなみに本作品のDVDはアナモルフィックの1:1.34というちょっと変な画像フォーマットで収録されている。

原題『자유결혼』英題『The Love Marriage』監督:이병일
1958年 韓国映画

DVD(韓国盤「50年代ロマンティックコメディ・コレクション」)情報
発行: 韓国映像資料院・Blue Kino 販売: トクスン・メディア 画面: NTSC/16:9(1:1.34) 音声: Dolby1 韓国語
本編:94(本作)分 リージョンALL 字幕: 韓/英(On/Off可) 片面一/二層(3枚組) 2010年 7月発行 
希望価格W39000

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