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zoom RSS 韓流ラブコメ映画の王道を行く『シラノ恋愛操作団』

<<   作成日時 : 2011/02/12 00:24   >>

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画像 『YMCA野球団 (邦題: 爆裂野球団)』『スカウト』などを撮影したキム・ヒョンソク監督の2010年最新作。

 演劇青年ビョンフン(オム・テウン)は小劇場活動をやっていたものの資金不足で継続できず、仕方なく仲間のミンヨン(パク・シネ)、チョルビン(パク・チョルミン)らとともに他人の恋愛の成功を請け負う「シラノ恋愛操作団」を運営して、劇団活動を再開するための資金稼ぎを図る。完璧なシナリオと、映画顔負けのロケーションハンティングで恋愛100%成功に挑戦し、事実何人もの恋愛を成功裏に請け負ってきた。
 しかし、若いファンドマネージャー、サンヨン(チェ・ダニエル)からのオファーになぜか乗り気にならない代表のビョンフン。実はサンヨンが頼んだ相手、ヒジュン(イ・ミンンジョン)は、昔、ビョンフンがフランス留学時代に付き合っていた相手。どうやらビョンフンはいまだ彼女に対する未練を引きずっているようなのだ。そのおかしな様子にミンヨンだけは敏感に気づく。
 今回だけは断ろうというビョンフンに、ミンヨンは反対する。なぜなら、今の拠点の取り壊しが決定しておりいずれ新拠点を探さなければならず資金がいる上に、現在でもサラ金からの借金があるためだ。
 ビョンフンはサンヨンにいきなり値段を吹っ掛け、引き下がるのを期待する。しかしサンヨンは最近幸い大型の取引を成功させたから、とあっさりその料金を飲む。ビョンフン以外のスタッフは、これは頑張らねばと意気込んで作戦は開始されるのだが...

 もともと本作品のシナリオは、DVD付属の付加映像によるとキム・ヒョンソク監督が1995,6年ごろ書いたもので、何かのシナリオ賞に入選して映画化に向けて作業したものの、結局映画化されずお蔵入りになったシナリオだという。それを前作『スカウト』の公開が終了した後、次回作の材料を探していた時に、ふと思い出して昔のシナリオを読み返したところ、今となっては書けない20代の頃の心情がよく表現されていたので、それを改めてアップトゥーデートして改めて映画化したのが本作であるそうだ。もともとはサンヨン役は当時パク・チョルミンを当て込んで書いていたのだが、その後約15年経ってもはやおじさんとなったパク・チョルミンを起用すべくもなく、新たにチェ・ダニエルを起用したとのこと。その代り、パク・チョルミンにはシラノ恋愛操作団の団員役が新たに割り当てられた。

 キム・ヒョンソク監督の長編作品のうち『クァンシクの弟クァンテ』は未見であるが、『YMCA野球団』『スカウト』のいずれもが野球と政治を絡めた作品であったので、このようなラブコメディはちょっと意外。ただ、キム・ヒョンソク監督の政治的立場はともかく、作風としては手堅いオーソドックスなものであり、本作も、良い意味で、定石を踏まえた作りのしっかりした手堅い(しかし陳腐とは思わせない)ラブコメに仕上がっているのも不思議ではない。
 特に男性視聴者には、イ・ミンジョン演ずるヒジョンに対してビョンフンが抱く、甘酸っぱいが、ちょっと不可思議で、手が届きそうで届かなかった、そんな女の子に対するイメージに対する共感が得られれば、100%説得力を持ちそうである。そしてミンヨンのビョンフンに対する報いいれられない切ない気持ちもなかなか良い。
 こう考えてみると、韓国の恋愛ドラマやあるいは映画『同感 (邦題: リメンバー・ミー)』などに通じる男女の四角関係を踏まえていることが分かる。多くの視聴者の共感を得られそうな、韓流ラブコメ映画の王道を行く映画作品と言えそうだ。キム・ヒョンソク監督の商業映画監督としての成熟ぶりが伺える一本である。
 なお、本作品を見るに当たり、今韓国では男性が女性にプロポーズする際に何らかの「イヴェント」が求められているという背景を理解しておくことが必要だろう。このあたりの話は『ハロー、マイラブ』にも出てきていた。

 本作品は日本未公開だが、いずれ日本公開もあるのではないだろうか。韓国では2010年9月16日封切り、全国観客動員数271万1千人(KOFICの記録による)。

 なお、韓国盤DVDの画像クオリティは韓国盤としてはトップクラスに近く、安心して見られる。またDVDはディレクターズカット版で、韓国劇場公開版より4分ほど長いようだ。

原題『시라노; 연애조작단』英題『Cyrano agency』監督:김형석
2010年 韓国映画 カラー

DVD(韓国盤)情報
発行販売: PRE.GM 画面: NTSC/16:9(1:2.35) 音声: Dolby5.1 韓国語 本編:121分
リージョン3 字幕: 韓/英(On/Off可) 片面二層(2枚組) 2011年 1月発行 希望価格W27500

キム・ヒョンソク監督前作『スカウト』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/200902/article_20.html

『ハロー、マイラブ』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/201002/article_9.html


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