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zoom RSS イ・ガンチョン監督の韓国古典メロ映画『無情』

<<   作成日時 : 2010/12/17 20:29   >>

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画像 1950年代において、パルチザンを単なる反共ステレオタイプとして描かなかったとして有名な『ピアゴル』を撮影したイ・ガンチョン(李康天)監督の1962年メロ作品。製作はシン・サンオク監督の申フィルムで、主演女優はシン・サンオク夫人となったチョ・ウニ。

 朝鮮戦争、1.4後退時、北から避難してきたムノク(チョ・ウニ)は、戦後宝石商キム社長(イ・イェチュン)の二号として、家を与えられ、喫茶店を任されて暮らしていた。家では母親と戦争で足が不自由になった無職の兄、そして高校生の妹を養わなければならない立場だった。
 ムノクはある時、キム社長と釜山の海雲台へ出かけた時、偶然海水浴に娘と来ていたレコード会社社長、カン・サンギュ(イ・サンギュ)と出会う。カン・サンギュには、重い病に冒された妻がいた。二人がソウルへ戻った後、たまたま、サンギュがムノクがやっている喫茶店に入ったのをきっかけに、サンギュは彼女の喫茶店に度々立ち寄るようになる。やがて二人はお互いを意識する関係に... そしていつしか、二人は共に地方に旅行に出かけるまでに...
 だが、二人の関係を知ったキム社長は、ムノクをなじる。出て行くとキム社長に啖呵を切ったムノクだったが、考え直してくれとすがる家族に、結局キム社長の前に膝を屈するしかなかった。一度はサンギュとの関係を断ち切ろうとするムノク。だがそれは無理だった。二人の関係が切れていないことを知ったキム社長は、ムノクと家族を無理矢理家から追い出してしまう。
 サンギュの手配で何とかレコード店を任せて貰え、兄も就職させ、妹も寄宿舎のある学校に行かせることで何とか身軽になったムノク。だが、未練がましいキム社長は、レコード店に度々嫌がらせに訪れるのだった。
 やがて、サンギュの妻の病はますます重くなり、ついに危篤状態に。妻は病院から最後は家に戻って死にたいと懇願する...

 典型的な韓国古典メロドラマ。生活のため金持ちの妾として暮らしていた女性が、真実の愛に目覚めたと思いきや、結局男の身勝手に翻弄されてしまう一方、男は男で彼女との"愛"は所詮、妻に対する裏切りであり身勝手であったと妻の死後気づくという、今になってみればありがちのメロドラマの典型パターンであるが、おそらく当時としてはそれなりに、実感と共感を持ってみられたであろう作品。
 1970-80年代以前の韓国ではまだまだ長女が家族の犠牲となって身を売るようにして、家族の生活を支えるというパターンが頻繁に見られ、彼女たちの不条理な身の上の中、少しでも人間らしく行きたいというムノクの願いはかなり共感と同情をもって見られたのではないかと想像される。
 また、1960年代初期のカラーで映し出されるソウルの情景も興味深い。

 監督のイ・ガンチョンは1921年12月10日、忠清南道、ソチョン生まれ。東京美術学校卒業後、美術関連の仕事に従事していたところ、1948年、イ・マンフン監督の『途切れた航路』に美術担当で関わったことから映画界に入門。その後1954年『アリラン』でその美術感覚を買われ、監督デビュー。彼の代表作は、観念的で皮相的になりがちな南北分断のテーマを、説得力とリアリズムにあふれて描いた『ピアゴル』(1955年)。その後『白痴アダダ』(1956)、朝鮮戦争物『撃退』(1956)『美しい悪女』(1958)『生命』(1958)『青春花園』(1960)など次々と発表。17年間の監督生活でメロ12編、戦争物9編を含む総計28本の映画を監督。1971年以降は事実上隠退生活となり、公演倫理委員会委員、映画審議委員などを歴任し、1993年9月2日この世を去った。(以上KMDB資料を参考に記述)

 なお、本DVDは、おそらく本来はワイド画面だったと思われるものを、TV放映用に両端を切り1:1.33に直したもの。また、フィルムの部分脱落やスクラッチノイズ等もかなりある。DVDの上映時間は100分となっているがおそらく本来は110〜120分程度の上映時間があったものと推測される。

原題『無情(무정)』英題『No Compassion (または Cool and Cold)』監督:이강천
1962年 韓国映画 カラー

DVD(韓国盤)情報
発行:東亜商社 販売:テギョンDVD 画面: NTSC/4:3(1:1.33 Pan & Scan) 音声: Dolby1 韓国語 本編:100分
リージョンALL 字幕:なし 片面一層 2010年 7月発行 希望価格W

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