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zoom RSS 瀬戸際外交というけれど...

<<   作成日時 : 2010/11/26 19:10   >>

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 北朝鮮が韓国の大延坪島を砲撃して民間人までに死者が出た。これを受けて例によってマスメディアは「また北朝鮮の瀬戸際外交が...」 と評するが、「瀬戸際」とは追い込まれて初めて「瀬戸際」になるのだろう。だが本当に北朝鮮が追い込まれた上で苦し紛れにトリッキーな策を取っていると言えるのだろうか?

 どうも過去を振り返って見ると北朝鮮のいわゆる「瀬戸際外交」によって、概ね北朝鮮は自分の望む利益を獲得している。そうだとすれば、「瀬戸際外交」は決して瀬戸際の苦し紛れな策ではなく、考え抜かれた策なのではないか?

 そもそも過去、国際社会が北朝鮮が強攻策に出たときと譲歩策に出たときと比べて、彼らが強攻策に出た時により多く与え、譲歩策に出たときにはより少なく与える、そういう経験を彼らに与えているのではないか。

 そもそもまず北朝鮮の国内体制を考えると、彼らが先軍体制を維持する正当性を獲得するためには、国際関係の緊張拡大が望ましい。だから同じ効果の強攻策と譲歩策という二つの選択肢があれば、強攻策を取る傾向になるのは当然だ。
 それに対し国際社会は、北朝鮮が緊張拡大策に走ったときに断固たる態度をとり、緊張緩和策を取ったときに与えるということをきちんとやってきただろうか。アメリカは、ブッシュ政権は明らかに彼らが強攻策を取ったときにテロ国家指定解除を行ったし、日本は、彼らが譲歩して拉致事件を認めたとたんに更に態度を硬化させた。これでは北朝鮮にいわゆる「瀬戸際外交」を促しているのも同然だ。

 また皮肉な見方をすれば、アメリカや中国にとって見ると、北朝鮮が強攻策を取ることは、アメリカや中国のプレゼンスを高める、より好ましい対応だと見做せなくもない(だからブッシュは北朝鮮が強攻策を取ったとき譲歩したのではないかと私は疑っている)。緊張が高まれは日本も喜んでアメリカに思いやり予算をたっぷり盛り続けるであろう。

 そして日本はもはや北朝鮮に対する制裁措置をやりつくして、彼らに対する切れる手持ちのカードはもはや尽きてしまった。日本が相手の出方にかかわらず常に「断固たる」措置をとっても、これ以上彼らから譲歩を引き出すことはできない。

 もちろん、彼らは犯罪集団だから、たとえ彼らが譲歩しても何も与えるべきでないと考える人もいるだろう。だが、そもそも彼らが拉致事件を起こしたとき、日本と北朝鮮は相互にお互いの国家の存在を認めていなかった。あの当時、日本のパスポートの有効範囲に「北朝鮮を除く」と書かれていたことを覚えている人もいるだろう。国家の存在自体を相互に認めていないのだから、彼らに日本の法律の遵守を期待すること自体無理なのだ。ようやく韓国、北朝鮮の同時国連加盟で、日本のパスポートから「北朝鮮を除く」の文言が削除されたのである。

 北朝鮮が実践しているのは「瀬戸際外交」なのではなく、彼らの立場からすれば極めて合理主義的外交に過ぎない。そして彼らの強攻策を合理的に仕立てている責任の一端は国際社会にもある。

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