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zoom RSS 韓国映画アカデミー劇場公開作『彼女たちの部屋』

<<   作成日時 : 2010/03/18 00:27   >>

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画像 ポン・ジュノなど韓国映画界を支える名だたる人材を輩出してきた韓国映画アカデミー(KAFA)。優秀な卒業作品公開事業に乗り出した様で、本作品はKAFAコレクション2008というDVDボックスに収録された一編。

 ヨンジュは子ども向け学習紙1)教師。週末に高試院2)の事務仕事をする約束で、無料で高試院に住んでいる。だが彼女の職場での成績は低迷し、その割には生意気だと職場で目をつけられている。だが彼女は自分自身の部屋を借り、最底辺の生活からの脱出を目標に懸命にお金を貯めている。ある日勧誘のためたまたま門の開いていた屋敷に迷い込む。中に入ると食事が用意されており、上の階に上がると子ども部屋が。だが誰もいない。彼女はそのままその部屋で眠りこけてしまう。
 そこへその屋敷の主人が帰ってくる。その主人ソッキは、事故で夫と娘を失って以来、一人でその屋敷に住んでいた。会社の社長(理事)でもあり社会的には成功者と見なされていたが、一人だけの生活の寂しさは隠せない。彼女はかつて屋敷で一人いる時に倒れ、浮浪者に発見されて命が助かってから、浮浪者のために食事を準備してから出勤のため家を空けるのが常であった。
 そんな寂しい二人の女性が、その屋敷で偶然に出逢う。勝手に入り込んだのが見つかったヨンジュは、娘が亡くなっていたことを知り、慌てて出ていこうとするのだが、ソッキは、自分自身を対象に契約してはいけないかと尋ねる。こうして、ヨンジュはソッキの屋敷に通い始める...

 一方は社会的底辺、他方は社会的成功者という社会的立場の違いはあれ、孤独という共通点で結ばれた二人の女性の偶然の交錯を描いた作品。一般的には韓国映画やドラマでは家族、親族の団欒やつながり、場合によってはお節介が描かれることが多いが、この作品での二人の女性はいずれも家族のつながりが希薄で、そのことが即彼女らの孤独につながっている。そんな中、親族関係ではない新たなつながりやぬくもりを懸命に求めようともがく二人の女性の姿が印象的である。
 韓国社会ではここ最近急速に少子化が進み、社会関係のありかた自体が急速な変化を遂げている。そのような実情を背景に新たな社会関係、人間関係の模索を描いた作品と言えるだろう。


1)学習紙とは、主に子供の教育のために定期的に問題集や教材を送るシステム。日本の通信添削教育(例えばZ会やトレーニングペーパー)と似ているが、違うのは教材を送るだけではなく、教材学習のための家庭教師も派遣する仕組みになっている点が異なる。

2)高試院とは、高校生や大学生などが勉強のため定期的に借りる勉強部屋。元々は国家試験を勉強する学生のための勉強部屋である。実際には勉強だけではなく簡易ベッドが備えてあったり、共用の台所があって宿泊できる場合も多い。日本で言えばインターネットカフェに寝泊まりしている様な層が、高試院に住んでいるという実情もある様だ。

原題『그녀들의 방』英題『The Room Nearby』監督: 고태정
2008年 韓国映画

DVD(韓国版)情報
発行・販売:ART Service 画面: NTSC/16:9(1:1.85) 音声: Dolby5.1 韓国語 
本編: 106分 リージョン3 字幕: 韓/英 片面一層(4枚組分売なし) 2009 年 12月発行 希望価格W39600

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