yohnishi's blog (韓国語 映画他)

アクセスカウンタ

zoom RSS ユ・ヒョンモク監督後期の名作 朝鮮戦争を描いた『梅雨』 -韓国映画-

<<   作成日時 : 2010/03/01 01:45   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像 ユ・ヒョンモクコレクションの中の一編。1979年製作の作品で朝鮮戦争における人々の対立の愚かさを描いた作品で、有名な『誤発弾』につながるユ・ヒョンモク監督面目躍如の作品と言えるだろう。

 1950年、6月25日朝鮮戦争勃発直後の梅雨時、少年ドンマンの家に居候している母方の祖母(ファン・ジョンスン)が昼寝をしながら悪夢を見た。その直後、母方の叔父で政府軍に志願したキルジュン(カン・ソグ)の戦死通知が届く。

 元々はソウルに住んでいた母方の祖母は、共産軍の侵攻により、田舎にあるドンマンの家に避難してきたのだった。だがその村にも共産軍は押し寄せてきた。共産軍が村に入るや否や、元々ドンマンと同居していた父方の祖母(キム・シンジェ)の息子=父方の叔父スンチョル(イ・テグン)は共産軍に同調して、腕に赤い腕章をし「反革命分子」の摘発を先導する。母方の祖母と共に避難してきたキルジュンは家の裏の竹藪の中に掘った洞穴に隠れる。居候だが、元々インテリで政府軍側のキルジュンと、学のないスンチョルはそりが合わなかったのだ。やがて政府軍の反撃が始まり、共産軍は山へ逃げることになる。その直前、スンチョルは気に入らないキルジュンを始末しようと、共産軍の司令部にキルジュンが裏山に隠れていることを通報する。だが、スンチョルの怪しい態度に感づいたキルジュンは、その直前裏山を逃げ出し、政府軍に志願を果たしたのだった。

 キルジュンの戦死通知に母方の祖母は衝撃を受け倒れ込む。そして雷雨の晩、雷に向かって「アカどもを打ちのめしてしまえ」と大声で叫ぶ。しかし、そのことは、息子が共産軍に参加し山に入った父方の祖母の感情を刺激する。こうして、ドンマンの家では元々家の主人である父方の祖母と、居候の母方の祖母との間で争いが始まることになる...

 ドンマン一家における争いに、韓国の南北の争いを投影させ、象徴的に描くことを通じて、朝鮮戦争における同じ民族同士の争いの愚かさを批判し、相互の融和を訴える作品。良くこの作品が当時の検閲を通ったものだと思うが、1979年は丁度朴正煕大統領が暗殺された年でもあり、そのことが本作品を世に出ることを許したのかも知れない。
 また一見イデオロギー対立に見える対立は、実は日常的な些細な感情的対立から生じてきていることも上手く象徴的に描いている。

 ユ・ヒョンモク監督の、後期における名作映画の一本と言える。

原題『장마』英題『Rainy Days』監督:유현목
1979年 韓国映画

DVD(韓国版)情報
発行:韓国映像資料院/BLUE KINO 販売:トクスン・メディア ※以下本作品に関する情報 
画面: NTSC/16:9(1:2.35) 音声: Dolby1 韓国語 本編: 137分 リージョンALL
字幕: 韓/英/日 片面二層 (全体では4枚組) 2009 年 12月発行 希望価格W49500 (分売なし)

※ユ・ヒョンモク コレクションには本作以外に『あなたと永遠に』『金薬局の娘たち』『終電で来たお客たち』を収録

『終電で来たお客たち』映画評
http://yohnishi.at.webry.info/201001/article_1.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
ユ・ヒョンモク監督後期の名作 朝鮮戦争を描いた『梅雨』 -韓国映画- yohnishi's blog (韓国語 映画他)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる