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zoom RSS 自主映画作家チョン・スイルの『犬とオオカミの間の時間』

<<   作成日時 : 2009/05/27 00:09   >>

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画像 『鳥は閉曲線を描く』『黒い土の少女』等の自主映画で知られるチョン・スイル監督の作品。本作は日本でも劇場公開された『黒い土の少女』の1作前の作品。映画製作に行き詰まった映画監督、北に残してきた家族との再会を夢見る家族、幼いときに生き別れた妹を当て所もなく探す女性の三者の生きざまを交錯させながら、人生において宙ぶらりんになってしまった人々の出口の見えない閉塞感を描く。

 釜山に住む映画監督キムは銀行や知人から借金をして映画を製作している。現在映画は編集段階にかかっているが資金ショートし、いま借りている編集スタジオのレンタル料やスタッフの給与の支払いさえ困る始末。しかも封切りの予定も立っていない。そんな中、従兄のイルギュから、母を中国東北部の延吉に連れ、北で生き別れた父と再会させるので、おまえも付き添ってほしいとの電話が。一旦は断るものの、銀行から返済を迫る督促電話に居留守を使う状況に至って、従兄に会いに行くという口実で故郷、江原道束草に逃避を図る。
 束草へ向かうバスの中で気になる女に出会う。そして束草で民宿に宿をとると偶然にもその女が1)。ヨンファ(ちなみにこの名前は韓国語で「映画」と同じ発音)というその女に翌日の予定を聞くと太白市に人を探しに行くと言うので、親切の押し売りをして彼女を連れていく。実は彼女は幼いころ生き別れた妹を探しているのだと言うがその日は見つからない。さらに翌日、今度は道渓に探しに行くと言うのでそこにも同行し、その晩彼女と関係を持ってしまうのだが、翌日親切の押し売りはもう結構と断られ、女を見失って、束草に戻る。
 仕方なく、従兄の家を訪ねると、北朝鮮当局に計画がばれて面会は延期になったのだと言う。どうやら離散家族に会わせてやると称した詐欺にあったようだ。そのやるせない思いを酒で晴らしたその帰り飲酒運転でキムは警察の取り締まりに引っかかる。仕方なくキムは釜山に戻るのだが...

 ヨンファという名の女性とのもどかしい関係が、映画監督キムの映画の行き詰まりを象徴し、そしてそれが脱北者に会わせてやると詐欺に会ってしまった離散家族のもどかしい思いと絡み合って、この閉塞した心情が象徴的に描かれる。江原道の寒々とした冬の光景が印象的な、アート映画に関心のある人向けの作品。

 日本未公開作品。なおイ・ジュンギ主演のドラマ「犬とオオカミの時間」とは何の関係もない。

1)因みに韓国ではこういう場合親戚の家に泊まらず、別の宿をわざわざ取るのはかなり異常な(よそよそしい)行動。

原題『개 와 늑대 사이의 시간』英題『Time Between Dog and Wolf』監督:전수일
2005年 韓国映画


DVD(韓国版)情報
発行: Premier Entertainment 画面: NTSC/4:3(LB) 音声: Dolby5.1 韓国語 本編: 108分
リージョン3 字幕: 英 片面ニ層 2008年4月発行 希望価格W

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