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zoom RSS 韓国社会の定点観測映画 『タクシーブルース』

<<   作成日時 : 2009/01/30 00:41   >>

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画像 日本でも梁石日(ヤン・ソギル)の小説「タクシー狂想曲」(映画『月はどっちに出ている』の原作)があるが、本作品もまた、韓国ソウルのタクシー運転手という立場から見た、韓国社会の定点観察という色彩の強いドキュメンタリー映画。鄭義信によって脚色された『月は...』 よりも原作の「タクシー狂想曲」にどちらかといえば近い。

 ドキュメンタリー映画なので、ストーリーらしいストーリーがあるわけではない。ただ基本的には監督がタクシー運転をやりながら、タクシーに設置した隠し(? あるいは監視用カメラが設置してありますとでも表示しているのか?)カメラで、乗せる乗客の模様を次から次へと映し出していくのだが、これが面白い。運転手に悪態をつく客、恋人同士、酔っ払ってキチンと指示を出さずにグルグル回った挙句、上着を忘れて現金がないとぼやく乗客に、明日入金してくださいよと口座番号を渡す監督... タクシーに乗りながら、夫のひどい仕打ちを電話で姑に訴える嫁、タクシーに乗って碌な記憶がないと、最初からけんか腰で乗り込んでくる客、タクシー運転手に誘いをかける中年おばさん売春婦...

 そして、克明に記録される、低いといわれるタクシー賃金、労働条件状況(例えば18時間乗車して、売り上げは17万ウォン。その内10%を会社に上納金として納めたうえ、さらにガソリン代3万5千ウォン程度を会社側に支払う)。
 さらに映画の中で監督は人を轢いてしまう。一旦人を轢いてしまった場合、タクシー運転手は運転手としての適性について精密検査を受けなければならない。筆者が受けた結果は、運転技術等には問題ないが、心理面で強度のストレスと、不満感が問題であるとの診断結果。とはいえタクシー運転手の生活でストレスと生活への不満の無い者がいるだろうか...?

 本当にすべてドキュメンタリーなのだろうか、演出されている部分もあるのではないのかと疑われるほど赤裸々に描かれた、タクシー運転手の生活実態と乗客たちのあり様。韓国、ソウルの社会を裏面から描いた定点観察ドキュメンタリー映画である。

 なお、本作品は釜山国際映画祭(PIFF)ワイドアングル部門に招待された他、シラキューズ国際映画祭(アメリカ)で最優秀アジア映画賞受賞。韓国での劇場公開は2007年。日本未公開。

 監督のチェハ・ドンハはシネ21データベースによれば、1996年ドキュメンタリー映画『失言に関する短いフィルム』
でソウルドキュメンタリー映画祭優秀賞を受賞し、注目され、以後『たんぽぽ』(1999)、『愛国者ゲーム』(2001)、『高い丘』(2003)を製作。PIFF等に招待を受けている。

原題:『택시 블루스』 英題:『Taxi Blues』 監督: 최하동하
2005年韓国映画

DVD(韓国版)情報
発行: Indie Story 販売: デギョンDVD 画面: NTSC/4:3(LB1:1.85) 音声: Dolby2 韓国語 本編: 98分
リージョンALL 字幕: 韓/英 片面二層 2009年1月発行 希望価格W

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